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ほいほいとぼとぼ日記・爺爺刻々

荏原七福神第三話 荏原町法連寺の恵比寿さんは・・・

 荏原町駅は立会川を大井町線が渡るガード(昔は川に蓋がされていなかったからね)とその下を流れる立会川のカーブの具合がなぜか印象強く残っている。もちろん、旗の台駅のそばでは池上線が立会川をまたいでいるのであるが、そちらはあんまり印象が弱い。小学生だった私の行動範囲が北は池上線のガードから南は大井町線のガードまでの立会川に沿っていてその端っこということからなのだろうか。大体そこらあたりが、私の通っていた小学校の学区と一致しているので、学区外へ行くことが恐かったからかな。と言うわけで、今回は最初から七福神からはずれている。急いで、法連寺に向かおう。
 法連寺は、大井町から見て荏原町駅のすぐ右側。その北側には旗が岡八幡宮がある。法連寺は、日蓮宗の大本山池上本門寺の旧末寺であるのだ。こちらは八幡宮よりもやや時代が新しく1260年代源氏の末裔、荏原左衛門尉義宗公(日朗上人)の子徳次郎(朗慶上人)が開祖と言われ、徳川時代に至り11代将軍家斉公鷹狩りに際し当寺に度々休憩し、時の住職日詮は角力の相手を手加減無くした。その人柄は将軍をはじめ江戸城中にも多くの信者を得、特に大奥女中衆の人気が高く数々の寄進を得たという、女性にもてたお寺なのだ。
 (大奥マル秘物語の映画のナレーション風に)「法連寺様には、大奥のお女中がちょっとした小旅行という感じで立ち寄ったのでしょうか。いまでも、立派な本堂と奥にはよく手入れされた庭園があり、往時を思い起こさせるのでございます。あの庭を眺めながら、髪がくずれます、裾がみだれます、帯がほどけます・・・上様を思い出していたおられたのでしょうか・・・」むむむ、なんと不謹慎な!失礼いたしました。
 さて、毎年10月13日を中心に日蓮上人御入滅の霊跡である池上本門寺の御会式が盛大に行われるが、特に12日晩の御逮夜に繰り出される万灯練り行列には35万人の参拝者が本門寺を訪れという一大イベントがあります。なんと、インターネットでも中継されるので、これはご注目を。この万灯練り行列の一部が法連寺にもいらっしゃるのであります。ドンツク・ドンドン・ツクツクという太鼓に合わせて電気で輝く万灯や粋な纏のパフォーマンス・・・むむむ、恵比寿さんはどこへいったぁという声が聞こえてきました。
 恵比寿さんは、法連寺の本堂の前の小さなお堂におられました。商売繁盛という割にはちょっとさみしいお堂でありますが、お正月には七福神撮影コーナーが用意されるというスペシャルサービスがある唯一の団体様ご歓迎撮影スポットといえましょうかい。ところで、恵比寿さんは七福神の中では唯一の日本古来の神様でありますのは、ご存じでしたかな?あとの六人は全員海外からいらっしゃったのであります。恵比寿さんは、漁師の間で大漁をもたらす福の神として信仰されてきたのですが、ひもとくと神道では大国主命の息子である八重事代主命、あるいは伊邪那岐命、伊邪那美命の第一子、蛭子大神(西宮戎大神)といわれてますのよ。そうなんですよ。なんと大国主命の息子さんなんですわ。知ってました??これってトリビアになります??
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