飛べない鳥と動かない樹になって後ろすがたを嘆かせる船に乗る鳥啼き魚の、ではなく鳥啼き、魚の、目に泪が見えるまでていねいに刈り込まれた頭をあげて流れる雲を追いかけるかろうじていつか、またどこかで。会えますように願う腕をおもいっきり広げて子ヤギ乗せ空飛ぶ夢では少年兵もう、帰る。悲しみの川西岸へ逃げた風が風であることを確かめる飛ぶ鳥と揺れる樹になって