(夜は黄身色の月も、雪も、ウシもいっしょに
すこし、ふかい。それはなぜだろう
(闇はなに色かなあ
ふと思う
大根をおろしながら
ここらへんに
出口あったはず
文字からのがれるための
(ブルーインクという詩を書いているペンで
世界を青くした
(そこまでイッキに原稿のなかにある感情を降りていく
疑問が浮遊する
ひらがなよりも漢字が
あつかいにくい
それは、たしかだよね。
(でも良くないことはやっぱり良くないことと言いはるトラ太郎が
なれなれしく、このぞうきん
おひとつ、どうぞ。
ツノあたま
でぐりぐり擦ってくる
(ウシの思いつきがその深いところにひっそり置かれた
ケーキ箱ぐりぐり
底にかくれているたっぷりアップルパイ
わあ、やった、
ところで今日は、なんの記念日?
(膝ががくがくおじけついて、あっ、またよろしくとあたまを下げる記念日
消しゴムという詩でも
世界は消えないが、わたしたちチームでしょ?
(あんたの記憶はなに色かなあ
古いほど新しいさびしさの
そして出口は?
疑問は?
どこまでいっても
夜のウシをほどいて、ふかい。
(つづく)