「である」や「ある」に、
ちゃんとえらがないなんて。
グランベリーを食べながらこのまま弦を弾き続けると思考の第七弦が切れる。カブトガニとバナメイエビは発生学的にみてトランスジェンダーであるらしい。世の中にはあがらえない国学ってやはり生き残っているらしい。「である」や「ある」に、ちゃんとえらがないなんて。エビ天を食べるときマヨネーズをかけてしまう。良い目的語であっても悪い主語であっても醤油は多いめだ。それに夏になると言いたいことが痒くなるから原爆記念日だけは扇風機をかけて頭を冷やす。でも、きょうはたくさんの人が死んだ日だから、バッハのはかない音階を梳ろう。そうだ、絶滅したアンモナイトのためにも祈らなくちゃ、素麺すすりながら、あれらの死んだ人たちの顔を最近見ないねという空に、あがらえない。