納入業者さんで、データ救出不可ということだと、どらともも対応が難しい可能性があることを了解いただき、お伺いしました。
パソコンは、HPのデスクトップPCでd330uT、WindowsXPです。名刺などの原稿作成、印刷を行っている現役のパソコンだそうです。
電源を入れてみました。
メーカーロゴのあと、ディスクアクセスが始まって数秒すると、電源が落ちてしまい、また起動するを繰り返しています。
Windows起動時の急な電源断の繰り返して、ディスク内の起動ファイル関連も壊れてしまっているのかもしれません。
Ubuntuの古いバージョンのCDを入れて、CDから起動してみようと試みました。・・・しかしCDへのアクセスが始まるとやはり電源が落ちてしまいます。
Ubuntuでも同じ現象ということは、ディスク内の(Windows起動)ファイル以前に、ハード的に問題がある可能性があります。
お客様の了解のもと、カバーを開けて内部を確認しました。
すると・・・マザーボード上のCPU電源回路部分の平滑用電解コンデンサー3個が、液漏れ・頭部膨張していました。このコンデンサーが故障してしまうと、電源にノイズが多くのり、ディスクの起動などで負荷が大きくなると、ノイズも大きくなりCPUがリセットしてしまい、再起動を繰り返すことがあります。
XPのころのデスクトップパソコンでは、電解コンデンサーの故障(液漏れ・頭部膨張)による起動不良や再起動の繰り返しという現象は、たまにありました。
もちろん電源ユニット自体の故障もあり得ます。
お客様には、マザーボードの電解コンデンサーの交換、それにより再起動の繰り返し現象がなおったら、新しいハードディスクにクローンを作成し、起動ファイルなどを修復してもとに戻せるか試すことになりました。
パソコンをお預かりしました。
まず、電源ユニットからの各系統の出力を電源チェッカーで確認しました。電源ユニットは問題ありませんでした。
そうすると、マザーボードの故障した3個の電解コンデンサーが怪しいです。
マザーボードを取り外して、電解コンデンサー3個を日本メーカー製のものに交換しました。
ついでにC-MOS保持のボタン電池の電圧が低め(2.9V)でしたので、新品の電池に交換しました。
元の状態にマザーボードを取り付けて、まずディスクをつながずにUbuntuのCDから起動してみました。・・・すると今度は、問題なく起動できました。
電解コンデンサーの交換で復活したようです。
次にディスクの交換、ファイルの修復ですが・・・使用しているハードディスクは80GBのIDE接続でした。
とりあえず、どらともの手持ちのIDE接続のハードディスクにクローンを作成しました。やはり20セクター読めない個所がありました。
クローン作成したディスクをCHKDSKコマンドで修復し、パソコンへ取り付けました。
電源を入れると・・・懐かしいWidowsXPの起動画面が表示されて、無事に起動してきました。よく使うアプリを起動してみましたが問題なさそうでした。
中のデータもきちんと読めています。
新品のIDE接続のハードディスクは、岐阜市あたりでは入手が難しいので、ネットで探して手配し翌日には届きました。
早速動作したハードディスクから、入手した新品のディスクにクローンを作成して付け替えました。
ディスク交換後も問題さそうでしたので、お客様のところへご返却に伺いました。
パソコン周辺の配線を行い、電源を入れWindowsが起動してきました。仕事で使うアプリも立ち上げて確認してもらいましたが、動作、データとも問題なさそうとのことで、一安心です。
ただしXPの古いパソコンですので、別の個所が故障する可能性もゼロではありません。大事なデータは、外付けのディスクなどに保存しておくようにお願いしました。
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