ただ、大型液晶パソコンの場合は、DVDプレイヤーや、テレビとしてもまだ使いたいという方もいらっしゃり修理のご依頼があるようです。
今回はFMV-T90Gの電源ユニットAPI3PC48の修理依頼です。
この電源ユニットは、液晶パネル用の12V回路の電解コンデンサーがよく故障(液漏れ・頭部膨張)することが多く、その場合は画面が真っ黒のままの状態になります。(Windowsの起動音などはします)
画面が真っ黒の場合は、まず液晶やインバーター回路の故障を疑いますが、この機種の場合は電源ユニットの故障の確率が高いです。
見分け方は比較的簡単で・・・液晶やインバーター回路の故障の場合は、電源ユニットのFANは回転しています。電源ユニットの12Vが出力されていない場合は、電源ユニットのFANが回転していません。
・・・で、今回は電源が全く入らないとのことでした。この電源ユニットでは、あまり事例がなかったので、電解コンデンサー以外の故障の場合も考えられます(半導体の故障・ショートなど)。
そのため修理できない場合もあることをご了解いただき、電源ユニットを送ってもらいました。
届いた電源ユニットを事前チェックすると、確かに全く電源が入りません。電源チェッカーでもダメです。
内部を確認してみると・・・中央の一番大きな液晶12V回路の電解コンデンサーは正常ですが、起動回路の電解コンデンサーが3個とも液漏れしています。こうなると起動も難しいですね。
いつものように、10個の電解コンデンサーを日本メーカーの低ESR長寿命品に交換しました。
これで、電源チェッカーで問題ないことを確認し、検証用パソコンにつないで負荷テストを行いましたが問題ありませんでしたので、ご返却です。
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