親和力ーゲーテの長編小説「die wahlvernd tschaften]
親和力ー第2部ー第9章より転記
52年前の私の日記帳、最初のページに記してある
親和力
私たちが読んだ善い思想、私たちが聞いた顕著なこと
私たちは日誌に書きつける
しかし同時に、友達の手紙から独自な見解
ちょっとした才気のある言葉などを書き付ける
骨折りをしたならば、私たちは非常に豊富になるだろうに
人は手紙を片づけて2度と読まない
人は謹慎の心なく最後に手紙を破棄する
こうして最も美しい最も{判読できない}生命の息ぶきが
自他に取りもどしようもなく消えて行く
私は怠慢を償おうと企てる。以上
これは私が23歳、52年前の日記帳だが全体の4分の1は
格言集や詩、小説の転記である、
夢を追い、明日の指針としたのだろうが52年の足跡は?