模型の館@ジユウノツバサ

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カラーモジュレーションセットを試してみたの巻【上】

2014年12月11日 | カラーモジュレーション
 お久しぶりです。お知らせするような雑誌の仕事もなかったので本当にご無沙汰しております。
 さて、今回は11月上旬に発売されたMr.ホビーの「カラーモジュレーションセット」という面白そうな塗料で遊んでみました。



 カラーモジュレーションとはAFVモデル(戦車などを題材とする模型ジャンル)界隈で使われている塗装表現のテクニックです。単調な印象になりがちな単色塗装にトーンの変化をつけて色の情報量を増やしてメリハリをつけるという塗装方法。
 そのトーンの変化は厳密な意味での「リアル」ではなく、ミニチュアである模型をいかにカッコ良く見せるかを考え、時には嘘も上手に織り込みながら「リアルっぽく」塗装するわけです。そういう意味ではキャラクターモデルの「MAX塗り」とかも系譜としては近いものがあるかもしれません。

 ただ、それって鉄道模型のトレンドとは真逆の方向でして。鉄道模型、特にNゲージでは「実物通り」であることを「リアル」と考える向きが多数派のように思います。
 色彩学には面積効果というものがあって、同じ色でも面積の大小で見る人間の感じ方が変わるというもの。一般に塗装面の面積が小さくなる模型では、色が実物よりも鈍く暗く感じられるものです。
 それでも、TOMIXが「大きさに合わせた色味のデフォルメはなるべくせず、実際のカラーチップに合わせる方針」と言っちゃうぐらいですから(※1)、それだけ「実物通り」の方がユーザー受けが良いということなのでしょう。

※1:ネコ・パブリッシング刊「鉄道模型Nゲージ大図鑑2008」メーカーインタビュー:TOMIX編のゆふいんの森に関する件で書かれています。

 ま~マスプロダクツの作り手としては、それも一つの正解なんでしょうけど、モデラー的にはメーカーの作った枠組みの中だけで遊んで楽しい?という思いも常々持っているわけでして。「カラーモジュレーションセット」という商品がワタシの胸に刺さったのはそんな理由じゃないかと思うわけです。

 さて思いの外、無駄話が長くなってしまったので今日はここまで。続きは後日掲載。次回もよろしくお願い申し上げますです。

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