えび燿子のひとりごと

日々のなにげない事柄を、いろんな角度でクローズアップして、ボソボソと「ひとりごと」を言っています。  

『親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと』がまた新書で(^.^)

2010年04月24日 21時41分39秒 | 日記
なかみを閲覧(立ち読み)


随分前に発行された、山田太一さんの本です。
私も読みましたが、子育て中のお母さんお父さんへ是非お勧めしたい本です。
新書でまた発売されているので、改めて紹介しますね。

『親ができるのは「ほんの少しばかり」のこと』

【内容紹介】

子供のことをむずかしく考えすぎていませんか?
親子関係に迷い、悩んだとき読んでください。
親は、うまれて来る子の性別も容姿も頭のよさも性格も健康も、あるがままに受けとめるしかない。
その上で「親ができること」をさぐり、なんとか一緒に生きていく。
子供も他者であり、親の思いどおりにはいかない。
個々の魅力に気づき、それぞれのちがいを財産だと思って、喜ぶべきではないかと著者は言う。
大事なのは「時代の基準」ではなく「その子の現実」であり、「親が子供にしてやれることの基準」は、「他ならぬその子」にしかないのだと。
「一般的基準を忘れて愛する」「言葉より深いものを子供は読みとる」「可能性がある、ということの恐さ」
「幸福を感じる心」「人生の意味」……子供が教えてくれる大切なこと。
それは親をも育んでくれる。
「子供は親の成熟する場所」だった、という三児の父である著者が、温かい眼差しで語った心穏やかになる親子論。


【カスタマーレビュー】2件から

うちの子供が2歳ぐらいの頃、知人から新潮文庫版をいただきました。
心理学者や思想家、専門家の書いた本は、なるほどと思う反面、どこか紋切り型で、現実に当てはまらないことも多く、もやもやしたものが残るのですが、この本は、そのもやもやにきちんと向き合って書いてあります。

名脚本家である著者の、鋭く人間の本質をとらえる目。それは、子育てにおいても、しかり。とても腑に落ちる言葉ばかりです。「闇の時間が、子どもを育てる」という文など、自分の子ども時代のことを少しでも覚えてる大人なら、ピンとくるはず。
誠実で思いやりのある言葉に胸が打たれ、「そうそう!そういう本音が聞きたかった!」と、その正直さに救われます。脚本家ならではのわかりやすい文章で、すごく!読みやすいです。書かれたのはずいぶん前なのに、出版社が変わりながらも、根強く再販され続けるのは、この本が、名著だからだと思います。
肩の力が抜け、大らかな気持ちになりました。
ハウツーではなく、心に深く届く子育ての本をお探しの方に。 (Hさん)



子供は、口先の奥にある深いものを読み取る力があるのでしょう。口先は小手先。
だから、「親は自分の人格以上のものを口先で子供に伝えることはできない」という筆者
には深く感じ入ってしまいます。
親の口先だけの説教の裏に矛盾を感じていた幼少の自分に想いを馳せて欲しいとも思います。
そして、そんな自分には親には知られたくない闇の部分を持っていたことを思い出した方がよいのかもしれません。
闇のひとつが親に知れ、どうにも居たたまれなくなった自分がいたことも。
だから子供だとて、一定の距離を保つのは重要なことだと思います。
こう考えてくると、子育てに対し大上段に構えていた気持ちは少し楽になるのではないでしょうか。

こんなことを考えてきたわけですが、本書は、筆者の繊細な体験を通した分かりやすい文章で、非常に多くの子育てに関するヒントを与えてくれます。 (Tさん)