・グルテンgluten ぐるてん
小麦の主要なタンパク質成分で主にグルテニン42%とグリアジン40%で82%を占めほぼ同量含む。小麦の特有の成分で他の穀類、大麦、ライ麦にもみられない。水とこね合わせでんぷん質を流失させ残ったねばねばした餅状のもの。
不溶性タンパク質として小麦粉の種類により含有量、質が異なり強力粉(12%)程その量は多く薄力粉(8%)の1.5倍の量になる。性質は、グルテニン(薄い酸、アルカリに可溶)と、グリアジン(アルコールに可溶)が絡み合って形成され小麦粉独特の粘ちょう性、弾力性がみられる。
リジン、スレオニン、バリンなど精白米に比べアミノ酸組成はよくなくアミノ酸価は44としている。
グルタミン酸を多く含むことから加水分解させ旨み調味料であるグルタミン酸ナトリウムを製造する。植物性たんぱく質として麩、練り製品、植物性たん白食品の原料とし加工し用いている。
うどんの食感をよくするのにグルテンを多く含む強力粉を混ぜることもあり、うどんは、粘ちょう性、弾力性のあるものが好まれている。腰の強いうどんのなかには、日本では小麦の生産の不足もあって輸入物の強力粉が使われ粘ちょう性の高いのどごしのよいつるつるとした食感を出している。
パンは、酵母の発酵によりグルテンが膨張しふんわりとしたパンになりパンの製造にグルテンの形成は重要視される。セリアック病(グルテン不耐症)は、小麦に含まれる「グルテン」が引き起こし自分の免疫が小腸粘膜を攻撃してしまい、小腸での栄養消化と吸収が上手くいかなくなってしまう自己免疫疾患がある。
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