・梔子Gardenia くちなし
アカネ科に属し、原産地は、中国。温暖な地域を好み日本では、静岡以南に常緑低木高さ2mぐらい、雨期の6月に白い花を咲かせ甘いふくよかな香りを漂わせる。10~11月に黄橙色のアーモンド型の実をつけるが果実が熟しても口が開かないことから「口なし」といわれるという。
現在では主に台湾、フィリピン、中国からの輸入にたよる。果実からの黄色の色素(クロシンCrocin:カロチノイド系、水溶性)を食品(きんとん、中華そば、漬物、飲み物、菓子)の天然着色料、また染料として古くから使用してきた。砕いてガーゼに包み家庭でも食品の着色に利用でき工業的に水、アルコールで抽出し取り出し製品とし市販している。発酵させることによって青色の着色料にもなる。漢方で山梔子(さんしし)として鎮静、消炎、止血、打撲、解熱、利尿に用いている。クロシンの黄色の色素が血行をよくし、冷え性改善、脳を活性化させる。クチナシ黄色素のLD50値は11.25g/kg以上の報告がある。通常の使い方では問題ないと思われる。
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