◎食中毒Food poisoning しょくちゅうどく
最近では冷蔵庫の普及で、以前は暖かくなって夏場の食中毒の心配をしていましたが、近年では冬場に多い食中毒菌ノロウイルスの発見もあってか、年間を通して平均的に食中毒の発生がみられています。
食中毒予防3原則(付けない、増やさない、殺す)です。
最近の傾向として食中毒の発生件数は、年間を通して発生しています。
厚生労働省発表の食中毒統計によると、
平成30年総患者数(2人以上の事例)でノロウイルス50.5%、カンピロバクター・ジェジュニ/コリ11.9%、ウエルシェ菌13.8%、その他でした。
以前は八月に細菌による件数がピークに達していましたが、近年では冬場に多いノロウイルスNorovirusの発見により年間を通して平均しているようです。1996年(H8年)のO-157の事件の大きな報道がありましたが以来少し関心が薄れてきた頃かもしれません。暖かくなってじめじめした天候の続く6月から9月には、年間の50%程度発生しており特に要注意です。
食品衛生法で中毒について27条で「食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因して中毒した患者若しくは、その疑いのあるものを診断し・・・・・」とし微生物【細菌性・ウイルス(H9/5/31:1998年に食中毒原因物質に指定)】、化学物質、自然毒、アレルギーを食中毒(食品が汚染され付着している病原菌によって起こされた下痢、胃腸炎)の原因物質としています。最近多く発生している主な原因物質について調べてみました。
◆カンピロバクター・ジェジュニ/コリ:細菌性・感染型 1982年に食中毒菌として追加しています。もともと鳥、牛、羊の腸内で胃腸障害を起こす菌として知られていました。1970年代に欧米で人で食中毒を起こすことがわかってきたものです。動物性の食品で鶏肉、鳥刺し、牛乳、飲料水の摂取により倦怠感、腹痛、頭痛、おう吐、下痢、急性胃腸炎を起こし発熱(38~40度)があります。潜伏期間があって2日から10日と長くなっていますが普通は早くに軽快し回復します。不衛生な取り扱いをして畜肉の充分な加熱がされないまま喫食されることにより感染しています。菌は、低温で生きながらえ、少しの酸素の中では成育しますが、空気中の酸素、乾燥、加熱によって死滅します。生食には充分な衛生管理が要求されます。サルモネラ菌とともに鶏の肉、卵からの食中毒が多く取り扱いには充分な注意が必要です。
◆サルモネラ:細菌性・感染型(食物についていた菌が分裂増殖し、腸管を刺激して急性腸炎の症状を起こす)汚染された食品を口にしてから発症するまで比較的長く、12時間以上間をおいて腹痛、下痢、悪感、頭痛、おう吐があり、発熱(38~40度)することもあります。3、4日で回復します。菌を保有している家禽、家畜の肉、卵、乳およびその加工品を摂取、排泄物(,ねずみ、ごきぶり、はえ)に触れた手指で食物を摂取して感染します。最近の検出されている菌は、家禽(かきん)の保有しているS.enteritidisが多く主に鶏関係でその卵からの感染と思われます。市場に出荷されている殆どの卵は洗卵されていますが、中には洗卵すると鮮度が低下するといって洗卵されないで出回っているものもあります。卵の賞味期限を1998年に定め保存は、購入後10℃以下の冷蔵庫に入れることを条件とし夏場(7~9月)で17日以内、春秋(4~6月、10~11月)27日以内、冬(12~3月)61日以内を期限とし、保存は、購入後10℃以下の冷蔵庫に入れることを条件とし期限後は、加熱調理として使うように定めています。実際に店頭では2週間で表示されているところが多いようです。
サルモネラ菌は、全卵中では、60℃3.5分、卵黄中で 61℃3.5分、卵白中55℃3.5分で殺菌できますが、砂糖や食塩を加えると菌の耐熱性が増し殺菌温度を上げる必要があります。卵のサルモネラ汚染の経路には、卵の殻の表面にいる菌が保存中に殻の気孔を通して卵の中に侵入し卵黄に到達する経路と親鳥からの直接感染の経路があるようです。現在のわが国の鶏卵の汚染は、3000個に1個くらいと言われています。菌が増殖してくるまでの期間と温度関係は、10℃ で45日、20℃度で20日程度で産卵以降の低温管理が大切です。新鮮な卵であれば菌数も少ないし生で食べても下痢の可能性は、少ないといえます。殻に菌がいると考え、洗卵、扱った手指の洗浄を徹底させましょう。
体力の弱っている人、高齢者、幼児については、摂食前に充分加熱することが大切であり充分な注意が必要です。
◆腸炎ビブリオVparahaemolyticus:細菌性・感染型、汚染された食品を口にしてから発症するまで比較的長く、潜伏時間は、12~24時間以上間をおいて強い腹痛、下痢、おう吐、吐き気があり、発熱することもあります。経過は良好で1、2日で回復しています。一般の健康な人からの菌の検出はみられませんがたまに漁業関係者で接する機会の多い人に健康保菌者として見られることがあります。近海、湾内に生息しているイカ、たこ、カレイ、えびからの魚介類からの中毒が多くなっています。食塩濃度3%(海水2.7%)水で最も良く繁殖し0.5%ではほとんど繁殖しないとされています。5月から10月の暖かい時期で30~35度を発育の為の至適温度として繁殖し冬季にはほとんど発症していません。予防法として流水にしたままの水道水で充分に洗浄してから調理します。60度5分で死滅するので熱湯処理を行います。調理後直ちに食べることが望ましいが保存する場合は、4度以下の冷蔵、冷凍保存とし長期保存は避け、手、包丁、調理用品の清潔に保ち衛生に充分配慮しましょう。集団給食で魚を切ったまな板で漬物を切って仕出しをし大きな大惨事になった事件がありました。事業所ではまな板は別にすることが義務づけられていますが、家庭でもまな板を別にすることが望ましいのです。ひとつのまな板で調理するときには、水道水、中性洗剤で良く洗い流してアルコール消毒するのがよいです。
◆小型球状ウイルス(03/8/29よりノロウイルスNorovirus):細菌性・感染型 平成9年(1997年)5月31日付けで新たに食中毒原因物質として指定しています。SRSV(Small Round Structured Virus)として冬(12月~3月)に多く発生しており牡蠣などの二枚貝(あさり、ホタテ貝、はまぐり)の中腸腺に蓄積され多く見つかっています。それまで原因不明とされていた冬の食中毒の多くが電子顕微鏡などで検出されるようになり原因物質として追加されました。1968年、1972年にアメリカ、ノーオークで集団発生し菌が検出されたのが最初といわれます。小型球形ウイルスの中でもノーオークで発見し命名されたノルウォークウイルスが日本でもカキから見出されています。生牡蠣の消費量が増える時期に多発ししているのです。汚染されたカキを生食することによって人の体内で増殖し1、2日で発症、腹痛、吐き気、おう吐、下痢、発熱があります。症状は、軽く2、3日で回復しますが、その後もしばらく糞便中に排出されているので手洗いなどの衛生対策を厳重にする必要があります。感染力が強く、酸、アルコール、塩素に、抵抗性があり菌数が10~100個と少なくて発症しています。次亜塩素酸ナトリウムは、ノロウイルスの消毒には、塩素濃度で0.05-0.1%(500-1,000ppm)に希釈し用います。便や吐物が付着したタオルや衣服は、希釈した液に、30分間、浸し消毒するとよいでしょう。生食用のカキは、食品衛生法によって海水中の細菌数が基準を満たしている海域で養殖されたもののみとしています。定期的に細菌検査を実施し、オゾン紫外線での殺菌、ウイルスが蓄積しないように海水の流れを良くする、殺菌海水につけるなどの措置が取られています。生食用の賞味期限が過ぎたものの生食は避けましょう。充分な加熱をすることによって死滅します。
◆大腸菌腸管性O-157等を除く病原性大腸菌:細菌性・感染型 大腸菌は、人の腸内常駐細菌であり、一部の菌を除いては、非病原性で土壌、植物、水中、動物から検出しています。大腸菌が検出されることは、衛生的でなく食品の安全性を示す指標ともされています。大腸菌のなかには、病原性を示すものが出ており下痢、腹痛の胃腸障害をおこす菌があることが知られるようになりました。病原性大腸菌は、腸内常在菌ではなく汚染された食物を口にすることによって腸管を刺激し発症します。特に乳幼児、高齢者に多く見られます。24時間内外で病弱者ほど症状が重症になります。予防策として新鮮な衛生的に取り扱われた食材を用い、飲食物の加熱調理、手洗いの励行、調理器具の衛生的取り扱い、調理されたものは早めに食べてしまう事などがあげられます。
◆ブドウ球菌:細菌性・毒素型、食物の中で増殖していた菌が出す毒素そのものによって腸管を刺激し体内での菌増殖が少なくても発症しやすく潜伏期間が短く2、3時間でほとんど発熱しないといわれます。症状は、頭痛、だ液の分泌増加、激しいおう吐、吐き気、下痢、腹痛がありますが回復は1、2日で収まることが多いようです。人の皮膚、鼻腔、土壌中の自然界に広く生息分布しています。皮膚が傷つけられたとき化膿することがあるその時の菌なのです。それが食品に付着し増殖して菌そのものでなく菌の産出する腸管毒素(enterotoxin)によって腸管を刺激し胃腸障害を起こし食中毒の原因になるのです。10~45度で増殖、溶血性、食塩耐性、耐熱性、毒素は120度20分加熱でも死滅しない、酸、アルカリ、塩素にも耐性の菌もあるといわれます。多くは60度30分加熱で死滅します。魚介類、練り製品、乳、乳製品、卵、折り詰め弁当からの発症例が見られます。耐熱性であり菌の増殖により大量の毒素を産出させないことが重要なことになります。新鮮な衛生的に取り扱われた食材を用い調理された料理は、出きるだけ早くに摂取することが大切です。保存は、直ちに4度以下の冷蔵になりますが、死滅するわけではないので早めの喫食がよいのです。
◆植物(自然毒):有毒な植物は、数多く存在していますが、中毒例として報告されているのは、きのこ類がほとんどです。古くから食糧とされてきて1000種もあるきのこ類の中で毒性(ワライタケ、アセタケ、ツキヨタケ、ドクベニタケ、ヤブシメジ、ニガクリタケ、シャグマアミガサタケ等)があるのは、50種にも満たないといいます。テングだけ(ムスカリン)の発汗、胃痙攣(けいれん)、おう吐、下痢、タマゴテングダケ(アマニタトキシン)のおう吐、下痢、痙攣、昏睡状態より死にいたるケースもあります。症状が出るのは急速で12時間以内で吐き気などに襲われます。中毒を起こしたらまず内容物を吐き出させることです。馬鈴薯の発芽部分のソラニンは、耐熱性で症状として胃腸障害、メマイなどがあるが発熱しないといわれます。ほかに青梅(アミグダリン)、ぎんなん、ひまし油、トリカブト、チョウセンアサガオ、ドクセリ、ヒガンバナ、ビルマ豆等があります。知らない植物、有毒な植物として疑わしいものの採取は絶対に避け食べないことです。
◆動物(自然毒):日本における動物性の食品による食中毒は、ふぐ中毒が大半を占め死亡率も高くなっています。フグ毒(テトロドトキシン)に対する知識のない家庭での調理によるものがほとんどです。発症は早く30分から6時間いないには知覚の麻痺、歩行困難、呼吸障害、おう吐の胃腸障害を起こし症状が急激で治療に手か行き届かないケースが多く最悪の事態にまで短時間で発展してしまうのです。おう吐させ、胃腸内の内容物を速やかに吐き出させ胃の洗浄をすることが先決です。毒性のあるものは、暖海性の魚に多く見られフグの他には魚の毒カマスが上げられ、寒流性の魚には少ないようです。予防策は、フグ毒に対する知識を充分に理解している免許を持った人の調理によって出されたものを利用するようにします。
貝による食中毒もたまに見られ、有害プランクトンの発生しやすい水温が高くなってくる4~9月にかけてそれを餌としている二枚貝(あさり、むらさきがい、いがい、帆立貝など)が多く、ときには、バイガイ、つぶ貝の巻貝にも見られています。麻痺、下痢を伴ないます。この毒素は加熱しても分解されず、プランクトンの発生時期には、海域の安全性の確認をしているところでの潮干狩りなどはするようにしましょう。
◆寄生虫: アニサキス、日本海裂頭条虫などでは魚類の生食を控えることが、最善の予防策と考えられます。寄生虫による食中毒予防には56℃以上の加熱することが求められます。刺し身、寿司とする場合には、筋肉内幼虫の死滅には−20℃以下、24時間以上の冷凍が有効です。
◆腸管出血性大腸菌:細菌性・感染毒素型 病原性のある大腸菌で腸管出血性大腸菌のひとつとしてO-157による食中毒が平成8年(1996年)に猛威を振るったこととして記憶にある菌です。O-157は、1982年アメリカでハンバーガーより検出されたのが最初といわれます。日本では1990年埼玉県の井戸水から見つかって全国的に知られるようになりました。経口摂取によってべろ毒素を産出し腸管を刺激し、組織を破壊し、腹痛、下痢、血便、高熱がありより重症になると腎機能に支障をきたし尿毒症を併発するようになり死に至ることもあるのです。潜伏期間が2日から10日と長く早期発見、原因食物の発見が遅れてしまい二次感染につながり被害を拡大させてしまう危険があります。新鮮な食材を衛生的に取り扱い、特にハンバーグ類の食肉に関しては、中心部の温度が75度を超える加熱調理をすることが重要です。初夏から秋口にかけて菌の繁殖しやすい時期には、特に新鮮な衛生的に取り扱われた食材を用い料理されたものは直ちに喫食されることが原則です。
◆ウエルシェ菌Clostridium perfringens:細菌性・感染毒素型 偏性嫌気性(酸素のあるところでは成育できない)、芽胞形成細菌、耐熱性、12時間で激しい下痢、腹痛があるが回復は早く1、2日で回復します。しかし重症になると脱水症状を起こし死亡するケースもあります。魚介類とその加工品の摂取によって起こっています。練り製品などの加熱によって内部が嫌気性菌の定着に好都合となって徐々に温度が下がって室温に放置して置くと増殖の為の適温が保たれ発芽増殖して食中毒の原因になるまでに達するのです。水中、土壌、動物の腸管に生息しており、健康な人の糞便中にも20%程度とよく見受けられています。予防は新鮮な衛生的に取り扱われた食材を用い料理されたものは速やかに摂取されるのが重要なことです。
◆セレウス菌Bacillus cereus:細菌性・感染毒素型 通性嫌気性(酸素の有無に関わらず成育できる)、耐熱性で土壌、塵(ちり)、水中に広く分布ししていて以前には腐敗菌とされていました。芽胞型で増殖する時に食品内に毒素を作る菌です。おう吐型と下痢型に分けられ、日本ではおう吐型が殆どを占めています。おう吐型の増殖至適温度は、10℃~45℃となっています。症状が現れるまでに1時間から5時間以内とされ腹痛、下痢、おう吐の胃腸障害を起こし発熱はほとんどなく1、2日で回復します。複合調理されたご飯類、チャーハン、おにぎり、麺類、スパゲティーで多く発生が見られています。ご飯が室温に放置されて塵芥からの落下細菌の付着、増殖し、そのご飯で焼き飯をし中途半端な加熱で益々菌が増殖し腐敗してきます。その増殖した菌が毒素を産出し喫食されるケースによって食中毒が起こるものと考えられます。後からの冷やご飯を利用する場合は、炊飯後できるだけ低温の場所で急冷し冷蔵庫に保管されたものを使用することがよいでしょう。よって夏に多い食中毒菌です。新鮮な衛生的に取り扱われた食材を用いることが大切なことです。
他にもボツリヌス菌(細菌性・毒素型:死亡率が高い)、エルシニア・エンテロコリチカ(細菌性・感染型)、化学物質(農薬、添加物、ヒ素)、アレルギー(ヒスタミン)などがあります。衛生的に取り扱われた食材を用いることが大切なことです。
これらは、あくまでも届け出があったもので家庭で食中毒になっても症状が軽く医師の診察を受けていない分については発表がありません。食中毒菌を保有していても症状として現れないことがおおくあり健康保菌者といいますが、体力が弱っている人は、原因とされる食品がなくても健康保菌者からの二次感染によって発症します。元気な体を作って細菌に負けない免疫力をつけておくことが大切です。 感染型、毒素型について明確な区別ができなくなってきているようでもあります。細菌による食中毒が90%以上大半を占めており原因となる菌、毒素からの汚染を防ぐとともに、菌を増殖させないことが重要です。
食中毒の三原則
付けない:新鮮な食材(野菜、果物、卵、畜肉、魚等)を適温に保ち、食品同士の接近、付着させない場所(冷蔵4℃、冷凍-20℃以下)にすみやかに保管します。食物となる原材料は、表面に付着している菌をよく洗浄(水道水、中性洗剤)をして洗い流し、調理の為の器具(まな板、布きん、包丁、ボール、鍋)の衛生的取り扱い(煮沸、中性洗剤、漂白剤、日光消毒)、手洗いの励行(逆性石鹸、酸性水、ヒビテン液、アルコール)をします。
増やさない:調理され料理されたものは直ちに食べてしまうことが重要です。やもうえず保存するときは、冷蔵庫を過信せず急冷させ2日を限度とします。再加熱は、中途半端にせず中心温度が75℃になるぐらいまで加熱することが菌を増殖させません。よく加熱されたものでもそのまま放置しておくと菌の増殖、落下を招きますので直ちに食べることが重要です。台所、調理室内の気温は、低めに設定しておいたほうが菌の繁殖を防ぐことができます。
殺す:食材を洗浄してもまだ雑菌が残っている場合もありますので加熱(中心温度が75℃)によって死滅させられる菌を殺菌します。加熱によっても殺菌できない菌を持っている食材については、衛生管理の行き届いた地域で採取された賞味期限内のものを利用します。または、中毒の危険のあるものは口にしないことです。刺身類の生食するものでは、冷凍庫-20℃、24時間で、寄生虫などの虫は死滅しますが、細菌類の増殖は抑えられるだけで、死滅することは、ありませんので付着させないよう衛生的に取り扱いましょう。
食中毒は、特に集団給食によって一件発生すると大多数の人が罹(かか)り大きな事故につながります。最近はそのような発生がなく収まっています。O-157の件以来事業所では衛生管理システムの徹底がなされてきたことによるものと思われます。抜き取り検査式ではなく、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point):ハセップは、食品の生産から流通、消費者の手に渡るまでのさまざまの段階で事故発生の危険が考えられるすべての箇所において、監視、管理を行い記録することによって食品の安全性を守るシステムのことをいいます。乳・乳製品、食肉、容器包装加圧加熱殺菌食品、魚肉練り製品、清涼飲料水の製造に当たって厚生労働省で承認制度を設けています。企業ではさらにISO-9000(国際品質保証規格) ISO14000(国際環境管理規格)といった国際標準化機構のシステムの取得をして安全対策への取り組みが見られます。発生件数、患者数として飲食店、家庭、旅館、仕出し屋、その他の事業所となり企業からの大きな事故が減少しています。
食中毒にかかってしまって、あまり症状がひどい時には医師の手当てが必要になりますので受診するようにしましょう。
統計には、表れていない家庭からの事故は何十倍と多いと思われます。各家庭で食品衛生に対する安全対策が望まれるのです。不衛生にしておくと食中毒菌、ゴキブリの繁殖を促(うなが)します。ここで少しゴキブリについて、孵化(ふか)後、種類により脱皮し2ヶ月から半年で成虫になります。夜行性で、明るいところでは物陰(ものかげ)に潜んでいますが暗いところで食物を求めて行動しています。湿気、温度、食物が揃っている夏場の台所で多く繁殖します。
食中毒菌は、体力のない人、乳幼児、高齢者に多く発症しやすく健康保菌者からの二次感染を受けやすく常日頃から健康な体を作っておくことが最も重要なことです。
2020,6,6