・核酸Nucleic acid かくさん
細胞の生理作用に関与し、細胞の核(DNA:Deoxyribonucleic acidデオキシリボ核酸)、原形質(RNA:Ribonucleic acidリボ核酸)に存在しあらゆる生き物の遺伝、成長に関係する。
脳の神経細胞の成長を促し、また核酸そのものも脳の神経伝達物質でもあり、神経繊維の成分でもある。水溶性、難油溶性で、タンパク質(核タンパク質)以外の成分をいう。核酸はプリン塩基のアデニンAdenine、グアニンGuanine、 ピリミジン塩基のシトシンCytosine、チミンThymine、ウラシルUracilの5種より構成している。核酸を酸、アルカリ、酵素(ヌクレアーゼNuclease)で加水分解しヌクレオチドNucleotide(塩基、糖、リン酸の結合したもの)を構成していることが確かめられる。エネルギー代謝を行う。核酸は、膵液、腸液の酵素によって消化される。DNAはアデニン(Adenine)、グアニン(Guanine)、シトシン(Cytosine)、チミン(Thymine)の4種を、RNAはアデニン(Adenine)、グアニン(Guanine)、シトシン(Cytosine)、ウラシル(Uracil)の4種を含む。酵母の核酸からイノシン酸(鰹節の旨み)、グアニル酸(椎茸の旨み)として核酸系調味料として利用している。
1g/1日程度の核酸を摂取しているといわれる。一日の必要量は、DNA が750ミリグラム、RNA が750ミリグラム、成人で1.5グラム程度、サケの切り身なら70グラム程度という。
遺伝子の損傷、ウイルスの侵入、活性酸素、老化などによって、細胞が正常な細胞を生み出せなくなり病気を発症させる原因にもなっている。アルツハイマーは、遺伝子の損傷によって脳が萎縮し、脳細胞の老化が進んだものと考えられている。核酸は五炭糖、リン酸および塩基から成る化合物で、五炭糖にはD-リボースと デオキシ-D-リボースの2種がある。D-リボースを含むものをリボ核酸(RNA)、デオキシ-D-リボースを含むものをデオキシリボ核酸(DNA)と いう。 核酸の配列が、遺伝情報となり、タンパク質の合成に深く関与する。核酸の配列が、遺伝情報となり、タンパク質の合成に深く関与する。塩基が3組みになり1つのアミノ酸をコードする、という。例えば、 アデニンAとウラシルUとウラシルG(AUG)でタンパク質をつくる最初の合図になるメチオニンをつくる元になり、UGGが並ぶとトリプトファンをつくる元になる。塩基の並びにより体をつくるタンパク質がどのようにして作られるのか、指令している。
核酸を多く含む食品として、植物種子、動物の精巣に多く含まれ魚の白子、貝類、肉類ではレバー類、ビール酵母、海苔、豆類などがある。100g当たりでサケの白子10,600mg、いわしの缶詰590mg、鶏レバー518mg、鶏の砂肝228mg、ちりめんじゃこ 2400mg、きなこ1,358mg、煮干し1,187mg、納豆186mg、はまぐり168mg、あずき・そば粉133mg、生シイタケ98mg、ホウレン草95mg、マッシュルーム63mg、人参11mgを含む。
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