・🧄大蒜・葫・忍辱Garlic にんにく
ヒガンバナ科ネギ属、西アジア原産。ヨーロッパでの栽培の歴史が古く中国に伝わり平安時代には日本に伝来している。暖かい地域では、9月中旬からの秋に作付けして冬を越し翌年の4月下旬には収穫し5~8月に最盛期を迎え旬で貯蔵、出荷する。国内産の8割を青森県産で占めるが国内消費量の5割近くを中国から輸入に頼る。年間消費量は、ひとり当たり日本400g、韓国6kg、中国14kgで、キムチ、薬効の人気で消費が増える傾向にある。
臭い消しにすりおろし、刻んだ物をヨーグルトと混ぜたり、アルコール、醤油に漬け込んだり、加熱するとよい。主に香辛料とし消臭、香味を目的に、すりおろし、薄切りで、炒め物、漬物、キムチ、薬味に、葉、花茎の利用も増え、煮こみ、ソース、サラダに使われる。
100g当たりでエネルギー134kcal、タンパク質6.0g、脂質1.3g、炭水化物26.3g、灰分1.3g、ナトリウム9mg、カリウム530mg、カルシュウム14mg、マグネシュウム25mg、リン150mg、鉄0.8mg、亜鉛0.7mg、銅0.18mg、マンガン0.27mg、
ビタミンA:(0)、ビタミンD:(0)、ビタミンE:0.5mg、ビタミンK:Tr、ビタミンB1:0.19mg、ビタミンB2:0.07mg、ナイアシン0.7mg、ビタミンB6:1.50mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸92μg、パントテン酸0.55mg、ビタミンC10mg、食物繊維5.7gを含む。
生の状態のアリインの過剰摂取により溶血作用があることから赤血球が溶けだし貧血を起こすことがある。作用が強く取りすぎると皮膚炎を起こし、胃の粘膜をただれさせる原因を作ることもあり多量の過剰摂取はよくない。
1日の摂取基準を加熱したもので10g~20g、2、3片程度がよい。JHFAマーク規格成分である通称GSAC(ジーサック:γ-グルタミン-S-アリルシステイン)と呼ばれる成分は疲労回復などのにんにくの有用成分「アリシン」「アホエン」「 ゲルマニウム」などの基となる重要な成分のこと。 GSACが、 0.3mg/g~1.5mg/gの製品は含有食品、1.5mg/g以上は加工食品 となる。
揮発性の臭気と辛味の成分の生の状態のアリイン(イオウ化合物、硫化アリル類)からすり卸すとアリシンに変化し抗菌作用を発揮、食中毒、整腸、かぜ予防に役立つ。
精神安定にも関与し卵胞ホルモンの分泌を促し更年期障害にもよい。ビタミンB1(チアミン)と結合しアリチアミンとなってその吸収を助け体内での持続性を保ち疲労回復に役立つ。アリチアミンは、体内のビタミンB6と結合すると糖質の代謝に関係するインスリンの分泌を助ける働きをして血糖値を下げる。アリシンから加熱(辛味が抜ける)によって変化し生じるスルフィド類、アホエンは、脂溶性、180度より100度の低い加熱で多く得られ血栓予防し、さらに抗菌作用をもつ。
抗がん作用があるという6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MITC:6-methyl isothiocyanate)は、辛味の主成分ではないが、すりおろすことによって増加し熱につよい。無臭にんにくの特有の成分スコルヂニンScordininが新陳代謝、ホルモンの分泌をよくし、ダイエット、免疫力強化、体内酸化の予防、滋養強壮作用に利用している。
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