emitanの心にうつりゆくもの

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ハル ~総合商社の女~ 第4話

2019-11-12 16:39:36 | 2019秋ドラマ
第4話 「“夢の映画”大作戦 20億円の壁…!?超冷酷社長を倒せ」

今回は、映画業界のお話。
「スター・バレー」という映画製作及び配給会社は、12年前に大手映像制作会社西南映社と五木商事が共同出資して設立した会社だったが、
数年前から赤字経営が続き、2年前に西南映社は撤退し、五木商事が株を100%保有することになった完全子会社であり、
五木商事から出向した飯島利彦(宮川一朗太)が社長に就任していた。
そして、その会社にはプロパー・若林隼人(満島真之介)がいて、経営企画部長・和田寿史(藤木直人)とは同じ大学出身で、映画研究会の後輩であった・・・

数字だけではないものを大手商社はどう考えていくか?
大手商社に限らず、どの会社にとっても難しい問題ですよね。。。
映像作品に関しては、面白い作品を観客側は観たいけど、それが万人受けするものとは限らないし、万人受けするものばかりだったら、新しい面白さに出合う可能性が下がっていくのかもしれないし・・・


スター・バレーの飯島社長は、内容の評価が良くても、儲からない映画は失敗作と判断し、
数字が全てで、製作会社気質ではなく商社気質で、こけないという裏付けデータがないとゴーサインを出さないというスタンス。
それに対して和田は海原晴(中谷美紀)を呼び出し、
「確かに赤字幅は減っているが、製作本数は減り、大きなヒット作もない。データだけじゃダメなんだよ。映画作りには感性も必要なんだってことが分かってないんだよ!」
と言って、スター・バレーの建て直しを要請

「公私混同していませんよね?」と冷静に和田に尋ねる晴が、とても良かったです。
和田部長は、昔から映画のことになると周りが見えずに熱くなっていたようで
やはり、和田部長の言いたいことは分かるけど、ビジネスの観点からいくと説得力に欠けますよね。。。
「高山本部長の合意も得ている」「まだまだ経営方針によっては儲かる会社だって説明した」とのことだったけど、副社長兼経営企画本部長・高山雄一郎(奥田瑛二)は話せば分かる人、ということなのかしら?


晴は、思い込みに偏らないようにと、飯島社長に会うことに。
「今ヒット作を狙うなら、ドラマの映画化か、アニメか有名原作の実写だ。
 マーケティングデータがそう示している。
 分かりやすいメジャーなエンターテイメント作品じゃないと、客は興味を持たない。
 いい映画というのは、ビジネスとして成功した映画のことを言うんだよ」
最近、「○○原作」という作品が多いですよね
でも、確かに「漫画では面白かった」とかそういうのではないと、なかなかお金を払ってまで観に行くことは難しいかも。
たまに、テレビや雑誌で映画評論家の人が「この作品はいい!」って言っていたものを「じゃあ観に行ってみようかな?」と思って観に行ったことはありますが。
あとは出ているキャスト目当てとか


晴は、若林とも会い、飯島社長に却下されたが ずっとやりたかったオリジナル企画「熱帯の桜」があることを知ることに。
アメリカの僻地で2か月撮影の必要があり、10億円の制作費が必要とのことで・・・
晴は若林に
「会社が儲けを気にするのは当然ですよ。
 プロなんですから、興行成績も成功する企画を考えるのが、あなたの仕事でしょ?
 まずはヒット作を出して、会社にあなたの実績を認めさせたらどうですか?
 それもせずに撤退するんですか?
 実績を作れば、若林プロデューサー自体がブランドになる。
 有名原作に匹敵する価値になる。
 そうなればオリジナル企画もやらせてくれるはずです。
 『熱帯の桜』ずっとやりたかったんですよね?
 だったら、実現に向けて努力したらどうですか?」
と けしかけていましたが、監督やプロデューサーの裏側も垣間見られて、興味深かったです。
監督やプロデューサーも過去作の紹介付きで記事になることが多いですからね。
ドラマなんかでも、「このプロデューサーのものは前に面白かったから」という目で私も時々見ることがありますし

そこで若林が考えたのが、大ヒット漫画「侍ヤンキー」の実写化。
でも、制作費が20億かかるとされ、20億円を回収できる奇跡を起こせる保証があるのか?と飯島社長に言われて、あえなく却下
それを聞いた和田が「だったら20億集めてくればいいじゃないか」と言った時には、晴と一緒に「はぁ!?」と思いましたが(笑)、
フューチャーモビリティ社長・金子陽介(淵上泰史)に資金援助を願い出ようと画策。
金子は、かなりの映画マニアで、これまで何本もメジャーエンターテイメント作品に出資しているITベンチャーの成功者で、注目を浴びている青年実業家とのこと。
五木商事と長年親しくしている社長と金子が親しいので、その社長を通じて金子に会わせてもらうことに。
商社が関わると、こうして思わぬ所から人脈で繋がっていけるものなのですね~。

しかし、晴と若林とで金子に会いに行ったものの、もう既に来年3社と契約しているため、これ以上リスクは負えないとして、受け入れてもらえず
それであきらめの言葉を吐く若林に和田は、
「俺は夢から引き下がってしまった。でもお前には夢を追い続けてほしいんだよ!お前にはその力があるから言ってるんだ!だから、映画から逃げるな!」
と叱咤激励
そして、自ら金子と接触
金子の張り込みをして、金子が学生時代に監督した作品「ちいさな願い」について熱く話をした上で
「本当に好きな映画に出資できていますか?・・・『ちいさな願い』と今出資されている映画の雰囲気が、あまりにも違うもので」
と問うと、金子は
「好きな映画と売れる映画は別だよ。出資はビジネスとして成立させなきゃならねぇんだ。好みだけでは動けねぇんだよ」
と答え、和田が
「映画が好きだから出資してるのに、本当に好きなモノには出資できない。皮肉なもんですね」
と話すと、若林と晴を呼び、「熱帯の桜」の企画書を持ち込み
「夢に命を吹き込め」という、金子の過去作「ちいさな願い」に出てくるセリフと同じ一文が偶然あると話し、企画書だけでも読んでほしいと頼みこんで

和田だけのスタンドプレーのみではここまで進まなかったと思うし、
晴が冷静に商社マンとしての考えを話したからこそ、和田も自分の得意分野を生かしてスキルを発揮できたような気がしました。
そして企画書を読んだ金子から
「セールスポイントが弱い。展開が少ない。堅苦しくて万人受けはしない。だけど、おれはこの映画が好きだ。売れる映画だけじゃなくて、たまには好きな映画も作ってみたくなったよ。10億全額は無理かもしれないが、ある程度の出資は出来る。話を進めてみたらどうだ?」
と言ってもらえました


しかし、それでも飯島社長の姿勢は変わらないため、飯島社長と和田部長が直接対決
「いい意味でも悪い意味でも、映画の世界に絶対はありません。そこが面白いんです。この映画には若林や金子社長の思いが詰まっています。映画とはそうやって作るものじゃないですか?確かにデータも重要です。でもせっかく映画会社を任されたんですから、もっと作り手の感性を大事にしてみませんか?」
と話し、過去に飯島がやってきた仕事の話をして
「その英断は、現地を仕切っていた飯島さんの直感だったんじゃないですか?上層部の反対を押し切って、ご自身の感性を信じて動かれた。我々商社マンには、そういう瞬間があります。映画もそうです。理屈じゃないモノが売りになるんじゃないでしょうか?映画にお客さんが期待するのは、未知の体験や期待を超える驚きです。それを生み出すのは、過去の実績に基づいたデータではなく、作り手の感性です。映画とは、そういう夢のあるビジネスなんじゃないかと私は思うんです」
と話すと、飯島社長の心は変わっていき・・・
「いずれ社員たちが好きな映画を作れるようになるためにも、今は歯を食いしばって数字を優先しなきゃいけない。そう思っていたが、私の考え方は数字に偏りすぎていたようだな。君が言うとおり、確かにそれじゃあ夢のあるビジネスとは言えない。一度若林の好きにやらせてみるか!」
ということで、オリジナル企画の映画にゴーサイン

芸術作品は、評価してもらわない限りお金にならないし、しかも作品が世に出るまでいくらの利益が出るのか誰にも分からないものですが、
こうして映画制作の裏側の一端を制作会社側の視点から知ることが出来て、とても勉強になりました。


和田部長、人脈があり、話術も巧みで
だからこそ部長の地位にいるのでしょうけど、これまでの和田の仕事ぶりも何となく想像が出来て、和田部長の中の人ファンとしてはとても嬉しかったです
でも、大人相手には交渉上手でも、子供相手には上手く話せなさそうですね
息子・涼(寺田心)との食事会をすることになったけど、ギクシャクしすぎて・・・
今回のゲストキャストが宮川一朗太さんだったので、思わずドラマ「ラストコップ」での「気まずい晩餐会」というワードを思い出してしまいました(まぁこれはランチ会ですが)

中華料理店で、餃子を出されて
晴はラー油たっぷり、和田は酢のみと、真逆
涼が思わず「二人の離婚の原因って、もしかしてそれ?」と聞いていたけど、そうなのでしょうか!?
そして、晴が「ビールでも飲む?」と言って、和田は「いや、昼間っからビールは、ね」と話しかけると、
涼は「ハルは休みの日は、昼間っからワイン飲んだりしてるよ?」と
涼としては、やはり大好きなお母さんの味方ですよね。離婚の原因だって聞かされてないですし。
このランチ会、この後どうなったのだろう??
和田部長、もっと男の子が好きそうな話題をリサーチしておかないとダメだよ!!
映画の話で、もっと話が繋げれば良かったのですけどね~。

そして、そんな三人の姿を、会社イチの情報通・川上周平(加治将樹)が目撃してしまい!?
川上は、チェインストーリー4.5話によると、喫煙室やらあちこちで情報収集をしていて、けっこう有能のような、でも誇張した情報も少なからずありそうな気もするのですが、
晴と和田の関係が公になったらどうなってしまうのか?副社長はどう思うのか!?
今後がとても気になります!

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今回は和田部長が大活躍の回だったので、最後に私的にツボだったシーンのみ書きます。

気まずいランチ会のシーンで、
立ってお互いに挨拶をして、「取りあえず座ろっか、ねっ!」と言って座った時に、
「パーカーの裾を両手で握るところ」でした
細かいところでスミマセン
めちゃめちゃ可愛いー!!って思ってしまいました
←web拍手です。
※これまでの感想
 第1話 第2話 第3話
※公式HP(こちら

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