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論文の査読のあり・なしの見分け方

2022-05-16 14:06:05 | エナゴアカデミー人気記事

こんにちは、エナゴアカデミーです。

今回は、読んでいる論文が「査読」を経ているのか、見分ける方法について解説します!
すぐ判断できる3つの方法をご紹介します。

① 論文の”ココ”を見る

↓↓↓ 以下のような要素が記載されている論文は査読済みだと分かります ↓↓↓


提出日、採択日(Received、Accepted、Publishedの記載)
〇その他、著者のAffiliation(組織や大学の部門名)、Methods(研究方法)、Results(結果)、Bibliography(参考文献)のセクションの有無

 


② ジャーナルのウェブサイトを見る

例えば、The New England Journal of Medicine(NEJM)のウェブサイトには、査読済みの論文を出版していると記載されています。


”About us”のページなどをチェックしてみてください。

※注意※
査読付きジャーナルに掲載された記事すべてが査読を通過しているのではないので、注意しましょう。

(例:Editorial、eLetter、Book Review、Reportなどは査読済論文ではありません)

 

ちなみに、以下の有力ジャーナル誌のAboutページには査読ありの論文を掲載していると記述があります。

The New England Journal of Medicine(NEJM)
The Lancet
Nature
Science
Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)
PLOS One
Annals of International Medicine
Journal of Biological Chemistry(JBC)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)

 

 

③ Scopusは査読済み

Scopusは査読済み文献のみのデータベースですので、Scopus経由で見つけた論文は査読ありと判断できます。

 


上記3つの方法で確認しても分からない場合は、査読つきでないことが予想されますが、検索サイトに直接「Peer Reviewed」と論文名でサーチすると、さらに情報が得られますので、確認してみてもいいかもしれません。

 

人命に直接関わるような研究の発見など、発表が急がれる論文は査読なしのオープンアクセスで投稿されることが多く、一概に【査読あり論文=より良い論文】ではありませんが、査読を経た論文が、より信頼性が担保された情報であることは確かです。しかし、一度投稿された論文が撤回された!ということも結構あります。引用する論文はチェックが必須ですね(;´・ω・)

(関連記事:過去最大の 論文撤回 が発生 - エナゴ学術英語アカデミー (enago.jp)

 

 

 



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