やっと第二章。
もう9月になってしまった・・
さて前回は天橋立を出発するところまでだったかな?
○7月31日:曇り→晴れ○
7:00天橋立を後にし一路鳥取を目指す。
10時半ごろ鳥取砂丘に到着した。
早速砂丘を歩く。
予想に反して砂の壁が大きく、丘の上まで登るのは正直キツかった。
砂に足をとられながらようやく丘の上に到着。
そこには緩やかな風が吹いていた。
海と空の青が眩しかった。
ノドが渇いて仕方なかったが、さすがにこの展望台?には飲み物は売ってなかった。
登ってきた道?を戻り駐車場で水分を補給する。
350mm/Lの缶ジュースは20秒ほどで空になった。
さてそろそろ本日の宿泊地「出雲市」に向けて出発するとしよう。
っとその前に寄り道したいところがあった。
「三朝温泉」である。
鳥取観光情報を調べている時に、たまたま見つけた温泉だ。
ホームページのイラストマップに惹かれて行って見る事にした。
マイ単車。
(途中の里山にて)
午後1時くらいに三朝温泉街に到着。
バイクを降りて徒歩で散策する。
昭和が薫る温泉街。
ここで育ったわけではないが、どこか懐かしい。
この温泉街には川が流れており、その川には珍しいカエルが生息するらしい。
「カジカガエル」
川に降りて耳を澄ます。
「・・・。」
残念ながらカジカガエルには遭遇できなかった。
川にかかる「かじか橋」。
遊歩道に見えるが、橋である。
橋の上にはカエルのオブジェがある。
焼き物のようだ。
橋の中央には何やら箱が置いてある。
足湯と書かれている。
少し熱めの湯で足の疲れを癒す。
土産でも買おうとみやげ屋さんのガラス戸を引いた。
(土産屋さん)
店内に店員の姿は無く、ホコリのかぶったみやげ物が並んでいる。
カジカガエルにちなんだ土産がないか尋ねてみよう。
「すいませーん」
奥からやはりホコリのかぶったような婆さんが出てくる。
それらしい土産は無いようだ。
婆さんは何やら椅子を出してきて、やはりホコリのかぶった扇風機の電源を入れる。
「まあ座りなさいな」
しかたなく座ると婆さんは話し始めた。
何処から来たのか、そして何処へ行くのか。
息子の事、孫のことなど20~30分ほど話しただろうか。
僕が「そろそろ行くよ」と言うと淋しそうに
「そうかい、じゃこの近くの共同浴場につかって行きなさい、安くていいとこがある。こないだ息子夫婦が遊びにきて・・・・」
と5~6分かけて共同浴場までの道を教えてくれた。(泣)
人通りのない”昭和の街”を歩いていたせいか、時間感覚を失っていた。
一時間ほどでこの街を出る予定だったが、予定をかなりオーバーしていた。
温泉につかっている時間など無かった。
(郵便局のポストカエル)
午後3時前に”昭和の街”と”カエル”に別れを告げ、とりあえず松江を目指す。
一時間強で松江市内に入った。
渋滞している。
交差点の設置方法に問題があるのか、しばらく渋滞は続いた。
途中、宍道湖を通ったが観光している時間(気力)は既に無かった。
家を出てまともに寝てなかったせいもあり、少々意識が飛ぶようになった。
渋滞からコンビニへ駆け込み水分を補給しトイレで顔を洗った。
10分ほど目を瞑って休憩した。”落ちた”というのが正しいかもしれない。
誰かに肩を叩かれハッと目を覚ました。
周囲には誰もいなかった。
時計は午後5時を回っている。
この日は出雲大社と日御碕灯台に行く予定だった。
太陽は西の空に傾きかけている。
僕はスロットルを開け、風を切る。
出雲市に入った辺りからまた渋滞が始まった。
ラッシュ時間だ。
(出雲の神よ導きたまえ~)
僕は祈りながら裏道と思しき狭い道に入る。
松江方面から出雲大社はほぼ真西である。
太陽が傾く方向をたよりにハンドルを切った。
しばらく走ると広い幹線道路に出た。
出雲大社まで2kmの看板を見つけたが、時既に遅し。
山裾には影ができ、辺りは薄暗くなりかけている。
今日のところは出雲大社をあきらめ日御碕を目指すことにした。
午後6時半ころ日御碕灯台に到着。
既に人影もまばらで灯台の見学時間は過ぎていた。
みやげ屋も店仕舞いしている。
しかたなく灯台の下(もと)で夕日を眺めた。
黄昏の海を渡る一隻の漁船。
灯台の灯りがゆっくり点り始める。
藍色の空に三日月が浮かんでいる。
海は静かに太陽を眠らせた。
ビジネスホテルの硬いベッドに仰向けになった。
明日の予定を確認するため地図を開く。
複雑なその模様は僕を深い眠りに追い込んだ。
第三章へつづく
もう9月になってしまった・・
さて前回は天橋立を出発するところまでだったかな?
○7月31日:曇り→晴れ○
7:00天橋立を後にし一路鳥取を目指す。
10時半ごろ鳥取砂丘に到着した。
早速砂丘を歩く。
予想に反して砂の壁が大きく、丘の上まで登るのは正直キツかった。
砂に足をとられながらようやく丘の上に到着。
そこには緩やかな風が吹いていた。
海と空の青が眩しかった。
ノドが渇いて仕方なかったが、さすがにこの展望台?には飲み物は売ってなかった。
登ってきた道?を戻り駐車場で水分を補給する。
350mm/Lの缶ジュースは20秒ほどで空になった。
さてそろそろ本日の宿泊地「出雲市」に向けて出発するとしよう。
っとその前に寄り道したいところがあった。
「三朝温泉」である。
鳥取観光情報を調べている時に、たまたま見つけた温泉だ。
ホームページのイラストマップに惹かれて行って見る事にした。
マイ単車。
(途中の里山にて)
午後1時くらいに三朝温泉街に到着。
バイクを降りて徒歩で散策する。
昭和が薫る温泉街。
ここで育ったわけではないが、どこか懐かしい。
この温泉街には川が流れており、その川には珍しいカエルが生息するらしい。
「カジカガエル」
川に降りて耳を澄ます。
「・・・。」
残念ながらカジカガエルには遭遇できなかった。
川にかかる「かじか橋」。
遊歩道に見えるが、橋である。
橋の上にはカエルのオブジェがある。
焼き物のようだ。
橋の中央には何やら箱が置いてある。
足湯と書かれている。
少し熱めの湯で足の疲れを癒す。
土産でも買おうとみやげ屋さんのガラス戸を引いた。
(土産屋さん)
店内に店員の姿は無く、ホコリのかぶったみやげ物が並んでいる。
カジカガエルにちなんだ土産がないか尋ねてみよう。
「すいませーん」
奥からやはりホコリのかぶったような婆さんが出てくる。
それらしい土産は無いようだ。
婆さんは何やら椅子を出してきて、やはりホコリのかぶった扇風機の電源を入れる。
「まあ座りなさいな」
しかたなく座ると婆さんは話し始めた。
何処から来たのか、そして何処へ行くのか。
息子の事、孫のことなど20~30分ほど話しただろうか。
僕が「そろそろ行くよ」と言うと淋しそうに
「そうかい、じゃこの近くの共同浴場につかって行きなさい、安くていいとこがある。こないだ息子夫婦が遊びにきて・・・・」
と5~6分かけて共同浴場までの道を教えてくれた。(泣)
人通りのない”昭和の街”を歩いていたせいか、時間感覚を失っていた。
一時間ほどでこの街を出る予定だったが、予定をかなりオーバーしていた。
温泉につかっている時間など無かった。
(郵便局のポストカエル)
午後3時前に”昭和の街”と”カエル”に別れを告げ、とりあえず松江を目指す。
一時間強で松江市内に入った。
渋滞している。
交差点の設置方法に問題があるのか、しばらく渋滞は続いた。
途中、宍道湖を通ったが観光している時間(気力)は既に無かった。
家を出てまともに寝てなかったせいもあり、少々意識が飛ぶようになった。
渋滞からコンビニへ駆け込み水分を補給しトイレで顔を洗った。
10分ほど目を瞑って休憩した。”落ちた”というのが正しいかもしれない。
誰かに肩を叩かれハッと目を覚ました。
周囲には誰もいなかった。
時計は午後5時を回っている。
この日は出雲大社と日御碕灯台に行く予定だった。
太陽は西の空に傾きかけている。
僕はスロットルを開け、風を切る。
出雲市に入った辺りからまた渋滞が始まった。
ラッシュ時間だ。
(出雲の神よ導きたまえ~)
僕は祈りながら裏道と思しき狭い道に入る。
松江方面から出雲大社はほぼ真西である。
太陽が傾く方向をたよりにハンドルを切った。
しばらく走ると広い幹線道路に出た。
出雲大社まで2kmの看板を見つけたが、時既に遅し。
山裾には影ができ、辺りは薄暗くなりかけている。
今日のところは出雲大社をあきらめ日御碕を目指すことにした。
午後6時半ころ日御碕灯台に到着。
既に人影もまばらで灯台の見学時間は過ぎていた。
みやげ屋も店仕舞いしている。
しかたなく灯台の下(もと)で夕日を眺めた。
黄昏の海を渡る一隻の漁船。
灯台の灯りがゆっくり点り始める。
藍色の空に三日月が浮かんでいる。
海は静かに太陽を眠らせた。
ビジネスホテルの硬いベッドに仰向けになった。
明日の予定を確認するため地図を開く。
複雑なその模様は僕を深い眠りに追い込んだ。
第三章へつづく
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