神奈川・茨城の事業所では高校卒業予定者の求人活動を東北各県で活発に行って
いました。
3月下旬の赴任日の朝、駅のホームで在校生が整列して校歌を合唱すると列車の
座席で女子がすすり泣き始め、列車が動き出すと、
それまで頑張っていた男子も肩が震え始めます。
その時、付き添いで同乗している私まで何か切ない思いにかられました。
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現地への出迎えに換えて、上野駅の18番線あたりで小ぶりの社旗を目印にして
東北からの新入社員を出迎えたこともありました。
上野駅には今も当時の東北の香りがある様な気がします。
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東京オリンピック開催当時の高校生にとって長距離旅行は、おそらく修学旅行くらいでしょう。
その若者が、初めて親元を離れて見ず知らずの土地で暮し、働くのですから不安と心細さで
一杯だったと思います。 ところが入社して半年も過ぎると、ベテランのような顔つきをして
現場で働いているのですから、その逞しさに感心させられました。