平井宏治氏の「経済安全保障リスク」(2021年)は、わが国初めての”経済安全保障ホン“だろう。
読むと中国がいかに日本の先端技術を買い漁ろう、あるいは盗み取ろうとしているか、に背筋が寒くなる。
中国は2025年までに世界の製造強国陣営入りを果たし、2035年までにその中の中位、2045年までにトップとなるという「中国製造2025」なる産業推進方針を掲げている。
これが実現すると、日本企業の多くはコスト面で競争に敗れ、中国企業の下請けとなる。あるいは事業撤退に追い込まれる。製造業が崩壊し、半導体や産業ロボットのシェアを奪われるだろう、と平井氏は警告する。
多くの議員、官僚がこの本を読んでいるらしい。重要経済安保情報保護法を成立させた高市大臣だけでなく、もっと多くの政治家に経済安全保障に取り組んでほしいものだ。