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本と音楽とねこと

ナナメの夕暮れ

若林正恭,2021,ナナメの夕暮れ,文藝春秋.(12.4.23)

 わたしはTVが大嫌いで実際に見ることはない。そのTVの売れっ子芸人らしいオードリーの若林さんのことも当然知らないし知ろうとも思わない。
 それでも、このエッセイ集には大いに共感した。
 子どものころから自らが生きる世界や他者への強烈な反発、違和感を持ち続けてきたのは自分と同じ、それでも加齢とともにとんがった部分がやや削れて丸くなり、反発や違和感をやり過ごすこともできるようになる。
 それでいて、つまらない大人になりきってしまうわけでもなく、ときには世界のなかでの居心地の悪さに煩悶し自問自答を繰り返す。
 そうそう、そこいらへんのバランス感覚がだいじだよね、と共感しながら楽しめる作品だ。

恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフに興じるおっさんはクソだ!―世の中を常に“ナナメ”に見てきた著者にも、四十を前にしてついに変化が。体力の衰えを自覚し、没頭できる趣味や気の合う仲間との出会いを経て、いかにして世界を肯定できるようになったか。「人見知り芸人」の集大成エッセイ。

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