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本と音楽とねこと

【旧作】ケータイを持ったサル【再読】

正高信男,2003,ケータイを持ったサル,中央公論新社.(2.13.2022)

 当初からトンデモ本とのろくでもない評価しか得られていなかった書物であるが、想像以上にひどい。
 著者が言いたいのは要するに以下のとおりである。
 もともと母子癒着が強い日本社会において、既婚女性の専業主婦化は、さらにその度合いを強めることになった。親、とくに母親は、子どもを自立を促すことなく甘やかし、ケータイを躊躇なく買い与えられた子どもは、、複雑な対面コミュニケーションを回避して「サル」化し、著しく自己中心的で社会性を欠落させるに至った。
 は?(笑)
 調査データの扱いが雑すぎるし、論旨の展開もハチャメチャ。ちゃんと校正したとは思えない、学部学生が書いたかのような稚拙な内容だ。
 さもありなん、著者は、論文データの捏造を理由に、退職した京都大学から退職金を支給されていない。草葉の陰から、河合雅雄先生が泣いてるぞ、きっと。

「ひきこもり」など周囲とのコミュニケーションがうまくとれない若者と、「ケータイ」でいつも他人とつながりたがる若者。両者は正反対に見えるが、じつは成熟した大人になることを拒否する点で共通している。これは「子ども中心主義」の家庭で育った結果といえる。現代日本人は「人間らしさ」を捨て、サルに退化してしまったのか?気鋭のサル学者による、目からウロコの家族論・コミュニケーション論。

目次
第1章 マザコンの進化史
第2章 子離れしない妻と居場所のない夫
第3章 メル友を持ったニホンザル
第4章 「関係できない症候群」の蔓延
第5章 社会的かしこさは四〇歳で衰える
第6章 そして子どもをつくらなくなった!

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