今日付朝日新聞夕刊紙上の上野千鶴子さんのエッセイは面白かった。「万世一系」の「天皇制」など近代になってねつ造されたフィクションにすぎないこと、「皇室外交」なる政治的行為が憲法違反にほかならないことを指摘し、現代日本のナショナリズムには皇室など無用ではないのかと問い、基本的人権さえ認められていない皇族の不幸に言及、ちまたの「皇室典範」改変論議での「女帝」容認論を一気にとび超え、「天皇制」廃止を説く。一点の無駄もスキもない切れ味鋭い論調は健在だ。