本書は、ブレグジットやトランプ米国大統領の登場に象徴される、世界的なオルト・ライトの台頭を的確に予見していたといえる。ハイパー・グローバリズムが行き着いたその先になにが起こるのか、たしかな予測をする力量が経済学者や社会学者には求められている。
目次
第1章 「静かなる大恐慌」に突入した
第2章 グローバル化は平和と繁栄をもたらすのか?
第3章 経済戦争のはてに
第4章 行きすぎたグローバル化が連れてくる保護主義
第5章 国家と資本主義、その不可分の関係
第6章 日本経済の病理を診断する
第7章 恐慌以降の世界を生き抜く
世界は「静かなる大恐慌」に突入した。危機的なのは経済だけではない。国際政治は、一九二九年の世界大恐慌をはさんだ、ふたつの世界大戦の時代と同じコースを歩み始めた。グローバル化が必然的に招く、社会の不安定化と経済の脆弱化。これに耐えるシステムは、通説とは逆に「大きな政府」の復活しかない、という歴史の趨勢に我々は逆らうことはできないのだ。このグローバル化の行きづまり、急反転というショックを日本はいかに生き抜くか。経済思想、国際関係論、政治・経済史の知見を総動員して、新進気鋭の思想家が危機の本質と明日の世界を精緻に描き出す。
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