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なにを言いたいのかさっぱりわからないという点で、他に類をみない珍作。
「一時的協力」で社会が成り立っているのは自明だが、それだからといって「無縁社会」論を反駁したことにはならない。一時的協力により成り立つ社会は、テンニースのいうゲゼルシャフト、すなわち「人々があらゆる結合にもかかわらず本質的には分離」しているそれであろうが、それを「無縁」というのである。
ゲゼルシャフトとしての友人関係が「永遠じゃない」というのは、当たり前のことだろう。
凝り固まって息苦しいように感じられる人間関係や社会も「一時的協力理論」というフィルターを通すとちょっと違った成立の姿が見えてくる。そんな社会の像やそこで考えられる可能性を想像してみよう。
目次
第1章 「無縁社会」って本当ですか?
無縁社会という捉え方
つながりのきっかけが変わってきた
無縁社会説が見逃していること
第2章 「一時的協力」で考えてみよう
一時的協力理論とは何か
人と人との協力のあり方
協力に協力してくれる存在
第3章 集団・組織での一時的協力とは
一時的協力はいつも不確か
協力を持続可能にする工夫
集団における一時的協力の見直し
第4章 一時的協力理論がひらく可能性
ほころびだらけでも大丈夫な社会
協力しないことの意義
集団の存在意義を獲得する
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