重度の身体障がい者にしてお笑い芸人の著者が、障がい者をめぐるおかしな現象を取り上げ考え尽くす。
「24時間テレビ」の偽善をばっさり切り捨て、返す刀で「バリバラ」の偽悪の作為性に悪態をつく。
自らの障がいを武器に成り上がり、あげくのはてに健常者以上の強者と化した「乙武」に対してもたいへん手厳しい。
共感するところの多いなかなかの好著である。
往々にして世間は障害者を汚れなき存在のように扱う。一方で、表には出てこないが、「厄介者」扱いする人もいる。そんな両極端の捉え方ってなんかヘンじゃないか―身体障害者芸人として二十余年活動してきた著者は、偽善と健前を痛烈に嗤い、矛盾と盲点を鋭く衝く。「24時間テレビ」「バリバラ」「乙武氏」「パラリンピック」から「やまゆり園事件」まで、本音度一〇〇パーセントで書き尽くした、前代未聞の障害者論。
目次
1 「タブー」を考える
2 「タテマエ」を考える
3 「社会進出」を考える
4 「美談」を考える
5 「乙武氏」を考える
6 「やまゆり園事件」を考える
7 「本音」を考える
最新の画像もっと見る
最近の「本」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事