ヨーロッパ中世の自治都市と大学の形成、近代国民国家の成立にともなう大学の再生、そして国家の衰退、グローバリゼーションの進行、情報化による大学の役割の大きな転換と、こうして俯瞰してみると、既存の価値の転換と新たな価値の創造に果たす大学の役割にあらためて気付かされる。
吉見俊哉,2011,大学とは何か,岩波書店.(5.6.2022)
いま、大学はかつてない困難な時代にある。その危機は何に起因しているのか。これから大学はどの方向へ踏み出すべきなのか。大学を知のメディアとして捉え、中世ヨーロッパにおける誕生から、近代国家による再生、明治日本への移植と戦後の再編という歴史のなかで位置づけなおす。大学の理念の再定義を試みる画期的論考。
目次
序章 大学とは何か
第1章 都市の自由 大学の自由
第2章 国民国家と大学の再生
第3章 学知を移植する帝国
第4章 戦後日本と大学改革
終章 それでも、大学が必要だ
吉見俊哉,2016,「文系学部廃止」の衝撃,集英社.(5.6.2022)
大学論の第一人者による緊急提言!大学は、何に奉仕すべきか?迷走した廃止論争の真相と、日本を救う知の未来像。
目次
第1章 「文系学部廃止」という衝撃
瞬く間に広がった「文系学部廃止」報道
「通知」批判の背後にある暗黙の前提 ほか
第2章 文系は、役に立つ
「役に立つ」とはいかなることか
「役に立つ」の二つの次元 ほか
第3章 二一世紀の宮本武蔵
大爆発する大学をとりまく危機
大綱化・重点化・法人化―新自由主義のなかの大学改革 ほか
第4章 人生で三回、大学に入る
大学は、人生の通過儀礼か?
人生のなかに、大学を位置づける ほか
終章 普遍性・有用性・遊戯性
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