本書は、右派と左派が陥りがちな経済についての誤謬を正す啓蒙書だ。
支持できない見解も多々あったが、経済現象における「意図せざる結果」についての議論はなかなかおもしろかった。
世の中の不正や不公平に疑問を持つ人は誰でも、多少なりともアンチ資本主義だ。だが、左のリベラルから右のリバタリアンまで、資本主義を批判する人々は、ほとんどの場合誤っている。経済学的な疑問について考えるときに起こる間違いを示し、正しく資本主義とつきあうための経済学入門。
目次
第1章 資本主義は自然――なぜ市場は実際には政府に依存しているか
第2章 インセンティブは重要だ……そうでないとき以外は
第3章 摩擦のない平面の誤謬――なぜ競争が激しいほどよいとは限らないのか?
第4章 税は高すぎる――消費者としての政府という神話
第5章 すべてにおいて競争力がない――なぜ国際競争力は重要ではないのか
第6章 自己責任――右派はどのようにモラルハザードを誤解しているか
第7章 公正価格という誤謬――価格操作の誘惑と、なぜその誘惑に抗うべきか
第8章 「サイコパス的」利潤追求――なぜ金儲けはそう悪くないことなのか
第9章 資本主義は消えゆく運命――なぜ「体制」は崩壊しなさそうなのか(しそうに見えるのに)
第10章 同一賃金――なぜあらゆる面で残念な仕事がなくてはいけないのか
第11章 富の共有――なぜ資本主義はごく少数の資本家しか生みださないか
第12章 レベリング・ダウン――平等の誤った促進法
最新の画像もっと見る
最近の「本」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事