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本と音楽とねこと

湯浅誠が語る「現代の貧困」

湯浅誠・金子勝,2009,『湯浅誠が語る「現代の貧困」 (シリーズ 時代を考える)』新泉社.(12.19.2018)

 湯浅誠氏の聖学院大学での講演録と金子勝との対談を収録。
 わたしたちには当たり前の認識であっても、それが若い人にも共有されているとは言えない現状を振り返るにつけ、本書で言及されている問題群については、しっかりと次世代に伝えていかなければならないと、あらためて思った。

目次
はじめに 高端正幸
1 生きること、働くこと、そしてつながること
〈講演〉湯浅 誠
・ある派遣労働者
・座れなかった人ではなく椅子の数に注目する
・中間層がやせ細り、貧困層と富裕層が増える社会
・落ちる穴が広がっている
・お互いがお互いを下げ合うような構造
・変えていくほうに動こう
2 若者へのメッセージ
〈対話〉湯浅 誠・学生
・他人を「巻き込む」ということ
・人を支えるということ
・政策に必要なこと
・貧困と不登校に共通の底部
・自分にできることから始めよう
・支援の現場で
・働く人の状態が社会全体に反映される
3 「社会の貧困」を打破する
〈対談〉湯浅 誠・金子 勝
・派遣村で変わったこと、変わらないこと
・拡充しないセーフティーネット
・みんな派遣労働の本当の姿を見ていない
・薄い氷の上を歩いてきた日本経済
・生活が出てこない労働論
・働くことの誇り、技能の社会的評価
・苦しい中でビジョンを示す
・運動がつながっていくこと
あとがき 大高研道

まっとうな社会へ、私たちに何ができるのか。湯浅誠氏が、若者たちへ語りかけ、金子勝氏との対談で論点をえぐり出す。

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