沼田まほかる,2014,ユリゴコロ,双葉社.(1.7.25)
ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか―。絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!各誌ミステリーランキングの上位に輝き、第14回大藪春彦賞を受賞した超話題作!
快楽殺人に取り憑かれた女性、彼女は自分の母なのか?
末期がんの父親をもつ主人公は、快楽殺人とその衝動を綴ったノートを発見し、読み耽る。
父親のトラウマとなった男の子の死は、快楽殺人者、母の所業であった。
そうとも知らず、父は母と一緒になり家族をつくる。
幾重にも張り巡らされたできごとの伏線、それが新たなできごとによって徐々につながり、真相が明らかにされていく。
見事なストーリー展開に圧倒される思いがした。
スゴい作品だ。