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本と音楽とねこと

トラウマ──「こころの傷」をどう癒やすか

杉山登志郎,2024,トラウマ──「こころの傷」をどう癒やすか,講談社.(10.19.24)

自然に治癒することはなく、一生強い「毒性」を放ち、心身を蝕み続ける―
発達障害と複雑性PTSDの第一人者が、「心の複雑骨折」をトラウマを癒やす、安全かつ高い治療効果を持つ画期的な治療法を解説。イラストによる完全図解と動画を用いて、治療の一部始終を再現する。

「まえがき」より
トラウマとは、抱えきれないほどの辛い体験によって受けたこころの傷をあらわします。重症なトラウマは、自然治癒が極めて困難で、心身に大きなマイナスの影響が生じてきます。この治療のためには、「トラウマ処理」と呼ばれる特殊な心理療法が必要になってきます。しかしこのようなことは十分に知られていないため、トラウマを抱えながら苦闘されている人々が多数存在します。
本書は、深刻な問題を生み出しているトラウマのあまり知られていない知識と、その治療法について書かれています。

 継続的な虐待、暴行等による複雑性PTSDは、その人の人生を、耐えがたい苦痛、困難に満ちたものにしてしまう。

 「発達性トラウマ症」が発達障がいとして診断されることが多いため、よけいに複雑性PTSDは見過ごされ、問題の解決がはかられないまま、苦痛、困難が続いてしまう。

 杉山さんは、TS(Traumatic Stress)プロトコールという、トラウマ処理を実践する。

 本書では、その手法と成果について、わかりやすく概説している。

 虐待や暴行の被害者は、これ以上苦しまなくていい。
 そして、かつての被害者が加害者にならないためにも、こうした心理療法が普及してほしいと思う。

目次
第1章 トラウマとフラッシュバック
第2章 非科学的だったカテゴリー診断
第3章 発達性トラウマ症と複雑性PTSD
第4章 トラウマ処理がなぜ必要か
第5章 TSプロトコールとはなにか
第6章 効果的な薬物療法を考える
第7章 簡易型トラウマ処理 TSプロトコールの実際
第8章 ケーススタディーから学ぶトラウマ処理の実際:Kさんへの治療
第9章 TS自我状態療法 多重人格の病理との対話
第10章 トラウマ治療の実用知識


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