このテキスト、誤字・脱字がやたら多いのだけれども、事例が豊富に呈示されており、統計調査、サンプリング、測定の尺度、質的調査、実験計画法等について、まんべんなく詳しく取り上げられているのでテキストに選んだんだが、いざ学生に解説する段になって、度し難い致命的な誤りが多数あることに気づいた。
○pp.95-97・・・単純無作為抽出法と系統無作為調査法とを、完全にとっ違えて図示し説明している。また、多段無作為抽出の方法を示した図がまるでわけわかめ。
○pp.99-100・・・任意の信頼度係数、標本誤差、母比率のもとで必要となる標本数を、なんと母集団の数を考慮しないこれまた意味不明な公式を示して計算している。母集団が200でも1億でも必要な標本数は100なのかよ。あふぉでつか?
○pp.156-163・・・外生変数、媒介変数、先行変数についてデータを呈示しながら説明してあるんだが、データの解釈のしかたがむちゃくちゃ。もまいは数字が読めないのか?
ほかにも間違いだらけの記述がマウンテンで、正直、書いた人たちの知能の程度を疑ってしまう。まあ、でも、間違いを指摘して説明するのもそれはそれで勉強になると思うし、毎度のように修正の指示を出すもんだから、学生は寝てるわけにもいかないようで、ほかに良質なテキストがあるわけじゃなし、この本を選んでけっこう正解だったのかもしれない。心外なのは、学生に身銭切らせて、無責任な出版社を儲けさせ、でたらめ書き散らした著者たちに印税を献上することになることだ。
自分で文句言うのも面倒くさいから、誰か、おつむがてんてんの執筆者に言ってやってくれ。あ、来期も、このテキストを使うつもりでつ。はーと。
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ゼミ生3人の卒論下書きを添削。後、今週の講義でなにをやるのか確認していたら、上記のテキストの内容についてどう解説するか途方に暮れた。まあ、何とかなるべさ。
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