軽やかな筆致で書かれた本書で、バウマン社会学の一端を知ることができる。
たいしたことを書いているわけではないが、それは、ルーマン、ハーバマス、ベック、ギデンス等も同じなわけで、本書も読んで新たな社会学の地平が開かれるわけではないことはいうまでもない。
目次
手紙を書くということ―液状化した近代世界から
群れあう孤独
親子の会話
オフライン、オンライン
鳥のごとく
バーチャル・セックス
プライバシーの奇妙な冒険
親と子
十代の消費
Y世代をストーキング〔ほか〕
「リキッド・モダニティ」という概念で後期近代の本質を鮮やかに析出し、現代社会学に新たな地平を拓いた碩学が、身近な出来事や事件、世相から“液状化社会”の具体相を解明する。長いあいだ変わらぬ“確かなもの”などもはや何一つない現代世界。親子や友人、異性との関係の劇的変化、不況と格差、教育問題、地球環境、健康と病気、流行…。一見バラバラでとりとめのない事象の根底に、著者はある通奏低音を聴きとり、時代の困難を直視しつつ、よく生きるための道を模索する。広く一般の読者に向けて平明に綴った、真摯で痛切な社会学的エッセイ。新訳・文庫オリジナル。
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