昨年、'Compact'のとれた'Snap'という、より完全な3枚組コンピレーション盤が発売されたが、オリジナルアルバム未収録のシングルはすべてこの'Compact Snap'に収録されているので、わたしとしてはこれでじゅうぶん。あらためて荒削りながらポップでいかしたヒット曲を聴くにつけ、The Jamがパンクロックのジャンルに入れられてきたのを不思議に思う。シンプルで小気味良いロックンロールはThe Jamならではのものであるし、当時のパンクバンドの楽曲とは明らかに異質だ。The Jam解散後、Paul Wellerは大化けすることになるが、このベストアルバムの楽曲には、その後の彼の活躍を予感させるセンスがいかんなく発揮されている。