Uターンに加えて、Jターン、Iターンも増えつつあるのは、都市生活での疲弊と人間らしい暮らしへの憧れを、本書のような経験に根ざした啓蒙書が後押ししているからだろう。大分ではじまった「一村一品」運動ともども、「半農半X」は、広く他のアジア諸国の人々にも大いに反響を呼んできた。いきなりの田舎暮らしは無謀だろうが、過疎に苦しむ市町村の移住支援と農業等の研修プログラムも充実してきている。カイシャに就職して都会であくせく働くのだけが唯一の人生の選択肢ではない、そのことを確信をもって提言する良い本だと思う。
目次
第1章 田舎に出よう!そこは人間復興の場だった!―人と人の間で心地よく生きる‐「半農半X」の神髄
第2章 小さな暮らし、大きな夢‐田舎暮らしの楽しみ―物欲縮小、健康獲得、甦る家族‐「半農」の意味
第3章 きっと見つかる!自分という魅力に満ちた原石―「好きなこと」と「役立つこと」の調和‐「半X」が目指すもの
第4章 それは「やりたいこと」か「やるべきこと」か―自分主役の人生創造
第5章 「半農半X」は問題解決型の生き方だ!―さまざまな社会病理を乗り越える知恵
第6章 出版一〇年を振り返って―文庫版のために
「半農半X」とは、農的暮らしを実践しつつ大好きなことを追求すること。このコンセプトを提唱し、少なからぬ読者の人生を変えてきた本、ついに文庫化!移住後の生き方として。就職とは別の生き方として。退職後のセカンドライフとして。多くの実践者の話から、天職の探し方、田舎暮らしの始め方、なぜ「農」が必要なのか、などがわかってくる。文庫化にあたり、その後の広がりを追加。
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