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スーパーシティ法案成立、個人情報一元化の恐れ

2020-05-28 05:25:51 | 法改正
「スーパーシティ」整備 改正国家戦略特区法が成立

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200527/k10012447081000.html
<転載ここから>

2020年5月27日 14時25分

最先端技術の実証実験を街全体で行う「スーパーシティ」を整備するための改正国家戦略特区法が参議院本会議で可決され、成立しました。

「スーパーシティ」を整備するための国家戦略特区法の改正案は、去年の通常国会で、規制の在り方をめぐる政府内の調整が遅れた影響で、審議が行われないまま廃案となりましたが、今の国会に改めて提出され、27日の参議院本会議で審議が行われました。

討論で、野党側は「本人の同意なしに個人情報の目的外使用や第三者への提供などが可能となる場合があり問題だ。明らかな欠陥法案だ」などと指摘しました。

一方、与党側は、討論を行いませんでした。

そして採決が行われ、改正法は、自民・公明両党などの賛成多数で可決され、成立しました。

「スーパーシティ」は、住民や企業のデータを活用しながら、自動車の自動運転やドローンを使った配送、遠隔医療など最先端技術の実証実験を街全体で行うものです。


改正法では、自治体が規制緩和を政府に要請した際には、各府省庁で可能かどうかを検討し、結果を速やかに公表することなどが盛り込まれています。

政府は、ことし夏ごろから「スーパーシティ」に指定する自治体の選定を始め、秋以降、全国で5か所ほどを指定することにしています。

<転載ここまで>


●スーパーシティ法案の問題点

既に個人情報は一部のSNS、スマホやポイントカード等から企業に流れていますが、今後、顔認証やマイナンバーと紐づけされることで、更に管理、監視が厳しくなる社会が来ることになりそうです。

スーパーシティの概念図(内閣府資料から)



「スーパーシティ」法案 個人情報一元化進む恐れ

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-03-01/2020030102_04_0.html
<転載ここから>

 安倍政権が今国会での成立を目指す「スーパーシティ」法案(国家戦略特区法改定案)。人工知能(AI)やビッグデータなど最先端の技術を活用し、未来の暮らしを先行実現する「まるごと未来都市」をつくるといいます。しかし、取材を進めると深刻な問題点が見えてきました。(藤原直)
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 域内の完全キャッシュレス化やマイナンバーカードへの決済機能のひもづけ、ネットを通じた遠隔医療、ドローンによる薬の配送、地域交通の自動走行化、習熟度に応じた遠隔教育の本格的導入…。内閣府の資料に示されたスーパーシティでの取り組み案です。

 政府は、スーパーシティとは、複数の先端的サービスを域内で同時に実現し、「社会的課題の解決を図る生活実装実験」だと説明しています。

やりたい放題に

 住民を巻き込んだ「実験」に問題はないのでしょうか。

 「大いにあります」。アジア太平洋資料センターの共同代表・内田聖子さんは強調します。なかでも、複数の主体からデータを収集し、先端的サービスの実現を支える「データ連携基盤」の整備事業がスーパーシティ構想の「核」だと指摘します。

 「国や自治体、警察、病院、企業が、いまは別々に持っている情報がありますよね。例えば、納税の状態や既往症、位置・移動情報や商品の購買歴といった個人情報です。これらの情報の垣根が壊され、一元化が進む恐れが強いと思います」

 法案には、基盤整備事業の実施主体となった民間企業などが、国や自治体に、それらの機関が保有するデータの提供を求めることができるという規定も盛り込まれています。

 「あらゆる行動が追跡できてしまう時代です。『安全に管理するから大丈夫』と政府は言いますが、それ以前の問題として、あらゆるデータが一元的に収集されること自体を問題とすべきです。市民の側もよく議論を深めておかないと企業や権力のやりたい放題になってしまいます」(内田さん)

 日本共産党の清水忠史衆院議員も「大量の個人情報と顔認証、マイナンバーとの結びつきが強化されれば、住民に対する管理・監視にもつながり、プライバシーや人権の視点から非常に問題があります」と指摘。「官民から漏えいが相次いでいる個人情報も、保護の強化こそ求められます」と話します。

総理案件で緩和

 内田さんが法案に盛り込まれた、もう一つの危険な仕組みとしてあげるのが、首相のトップダウンで包括的な規制緩和を進める仕組みです。

 国の選定を受けた自治体が民間企業や内閣府と「区域会議」を設け、構想の実現に必要な規制緩和などの計画案を策定。提案を受け取った首相が、関係省庁に特例措置の検討を要請したり、首相が議長を務める特区諮問会議からも勧告を行ったりします。

 「『総理案件』として各省にまとめてプレッシャーをかけるわけです。計画には住民の意向を踏まえるとしていますが、それをどう保障するのかはまったく示されていません」(内田さん)

 昨年6月、内閣府が大阪市で開いたスーパーシティ関連フォーラムには200社を超える企業が参加。竹中平蔵・パソナグループ会長が基調講演に立ちました。同氏は2018年10月、座長を務める政府の有識者懇談会で、スーパーシティでは「国・自治体・企業で構成するミニ独立政府」を運営主体とすべきだとする「原則」を示しています。そこでは、主権者である住民は「参画」の機会が与えられるにすぎない存在におとしめられています。

本質から目そらす幻想

 自治体政策に詳しい奈良女子大学の中山徹教授の話 スーパーシティは、国際競争の中での先端技術での遅れに焦る日本の財界と政府が新たな収益源の開発を狙って推進している都市戦略です。そこでは、住民が自治能力のある市民としてではなく、企業と行政から生活を管理され、消費を引き出される対象と位置付けられています。政府は、先端技術の発達だけで人口減少や少子高齢化などの社会的課題が解決するかのように描いていますが、問題の本質から目をそらす幻想です。まずは第1次産業の振興や子育て支援など当たり前の政策を進める中で、先端技術は、市民生活に役立つよう使うべきです。

<転載ここまで>

マイナンバー口座にひも付け 今国会にも

2020-05-18 21:02:15 | 法改正
マイナンバーカードの普及率は今年4月1日時点でたった16%でしたが、新型コロナ対策の10万円一律給付により問い合せが殺到し、役所は大混乱をきたしています。
この混乱に乗じ、自民党は、今回の給付のために国民が申請した預金口座や個人情報をマイナンバーにひも付ける法整備を検討しています。
ゆうちょ等一部の銀行では既にひも付けを推奨していましたが、コロナ騒動を利用して早々にも具現化されようとしています。
マイナンバーへのひも付けは今後、個人を監視強化するスーパーシティ法案(国家戦略特区法改定案)と深く関連していくと思われます。



ニュース1
自民党がマイナンバー普及に本腰 普及率16%、一律10万円給付の申請で混乱

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200517/mca2005171827006-n1.htm
<転載ここから>

2020.5.17 18:27



 マイナンバー制度は、社会保障、税、災害対策の3分野における行政手続の簡素化などを目的に平成28年1月に導入された。国が国民の所得などを把握しやすくなるとして、公平な税負担や迅速な各種の給付につながるとも期待された。

 30年1月からは預金者の同意に基づき、銀行が預金口座にマイナンバーをひも付けることが可能になった。現在は任意での運用だが、政府は来年以降の義務化を目指している。


 しかし、今年4月1日時点で発行済みのカードは約2033万枚で、人口に対する普及率は16・0%にとどまっている。党幹部は「メリットが周知されておらず、個人情報の漏洩を懸念する人も多い」と語る。

 ただ、最近は現金の一律給付の影響でカードの注目度が一気に高まり、多くの地方自治体の窓口が問い合わせなどで混乱している。

 こうした状況を踏まえ、自民党は追加の現金給付措置などを見据え、PTで19日までに具体的な普及策と改善策を取りまとめる方針だ。
プライバシー保護と利便性を両立させる仕組み作りなどが焦点となるが、党政調幹部は「『給付が遅い』と不満が高まっている今こそ普及のチャンスだ」と語る。

<転載ここまで>


ニュース2
マイナンバー口座にひも付け 自民党が今国会にも議員立法提出へ

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200518/mca2005180618006-n1.htm
<転載ここから>

2020.5.18 06:18

 政府が災害などによる今後の現金給付を迅速に行えるよう、自民党がマイナンバー制度を活用した公金給付の新たな枠組みを検討していることが17日、分かった。複数の関係者が明らかにした。今国会への議員立法の提出を視野に入れており、野党に協力も求める方針だ。


多くの人が詰め掛け、午前中でマイナンバーカードに関する手続きの受付を終了した品川区役所=8日、東京都品川区(萩原悠久人撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた現金10万円の一律給付をめぐっては「手続きに時間がかかりすぎる」との批判が出ている。このため、自民党は、今回の給付のために国民が申請した預金口座や個人情報をマイナンバーにひも付け、災害発生時などの公金給付に迅速に対応できるようにするための法整備を検討する。

 自民党の岸田文雄政調会長は7日の党会合で、迅速に現金給付などが行えるよう、マイナンバーの活用を検討するよう求めていた。

<転載ここまで>