こんにちは。
ikus.医療美容ケア研究会 認定サロン 自由が丘のatelier Frangipani 高溝です。
今日から、またコラムを書いていきます
今回のテーマは・・・
「抗がん剤治療後にきちんと髪を生やすには…」
抗がん剤治療で脱毛してしまう事は、皆さん知ってますよね。
(すべての抗がん剤が脱毛するわけではありません)
でも、治療が終わったら普通に髪は生えてくるとおもいますよね。
病院でも先生や看護師さんから、「脱毛しても髪は生えるから・・・」そう言われて何も気にせずに治療をしていたという方も多いのでは・・・
いざ、治療が終わって発毛してきたときに、なんだかうまく生えてこないなぁと気づく方もいらっしゃいます。
1,前髪が薄い、前髪が伸びない
2,トップが薄い
3,全体が細い
4,髪がチリチリになっている
5,全体的に毛量が減った
6,白髪が増えた
こんなことを感じる方が多いと思います。
でも実は、1~5に関しては、ご自分でのケア次第である程度軽減することが出来ます。
がん患者さんの脱毛状況を見守ってきて12年
ようやく「こうすれば良いんじゃないか・・・」という結論に至りました
今日から、「【コラム】抗がん剤治療後にきちんと髪を生やすには…」で何回かに分けて書きますね。
まず、Part1
今日は、頭皮冷却についてです。
ここ数年、都内の病院でも頭皮冷却を導入するところが増えてきました。
頭皮冷却をするので・・・というご相談を受けることも多いです
そういう方々の脱毛状況、治療が終わってからの発毛状況も見てきました。
結論
抗がん剤治療中は、絶対に頭を冷やした方が良い
病院でやっているところは、パックスマンという機械を導入しています
(画像はお借りしています)
詳細は以下のページをご確認ください
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/md/PDF/380130/380130_23100BZX00088000_A_01_03.pdf
頭皮を冷却することで、毛包周囲部位への血流が減少します。
そうすると毛包に届く抗がん剤の量が減ることで、脱毛の抑制が期待できます。
-4度の液体が常にこのキャップの中に流れていて、頭皮を19度に保つらしいです
かなり寒いので、途中で止めてしまう方もいるとか・・・
それに、これは自費になるので結構なお金がかかります。
病院によって違うので各病院に問い合わせしてください。
当店のお客様でパックスマンを使用していた方の例
FEC4回投与 3回目くらいでかなりの量が抜けてしまった。でも通常よりは脱毛は少なめ
ドセタキセル4回投与 ドセタキセルに入ってから1ヶ月くらいしたら髪が生えてきてそのまま伸び続けました
抗がん剤終了して2ヶ月経ったころの写真がこれです。
6ヶ月抗がん剤やって、2ヶ月後がこれって、奇跡みたいな感じですよ。私もびっくりしました。
もちろん個人差がありますので、脱毛発毛の状況は様々ですよ
ただ頭皮冷却パックスマンを使用する場合、日常生活でもいろいろ気をつけないといけないことがあります。
シャンプーは3日に1回でお湯は使ってはいけないとか・・・ドライヤーも冷風で・・・とか・・・
なので、どこまできちんとやるかで変わってくるかもしれません。
でも、近くの病院で頭皮冷却をやっているところが無い・・・という方も多いですよね。
自分で保冷剤を使って帽子を作って、冷やしていた方もいました。
北海道の保冷剤を作っている会社が、頭皮冷却用の帽子「愛帽」というのを開発していて、一時期モニター募集していました。現在(2022年12月5日現在)は募集していませんが、早く販売して欲しいです。
愛帽を使っていた方の脱毛、発毛状況も見ています。
愛帽を使ったり、自分で冷やしていた方の状況はどうかというと・・・
脱毛は、通常よりはゆっくり目ですが、やはり抜けてしまいます。なのでウィッグは絶対に必要です。
でも発毛が早いししっかりした髪が生えてきています。
前髪とトップだけ冷やしていた(乳がんの方はどうしてもそこが一番発毛しにくい)という方がいましたが、なんと!前髪とトップから髪が先に生えてきました!
普通は、えり足が先に伸びてきて前髪はなかなか伸びないんですけどね。
たかが、保冷剤・・・と侮らない方がいいですよ。
病院では、看護師さんに「意味ないですよ」とか言われたという方もいます。
まだまだ、治療中に冷やすということが一般的にはなっていないんですね。
でもそれにめげずに、絶対に冷やした方がいいです!
でも、やっぱりそんなことまで余裕が無いという方もいますよね。
そういう方は、次のPart2を是非ご覧下さい。
当店のお客様は、頭皮を冷やしていなくても、抗がん剤中の頭皮ケアできちんと髪が生えてきています。
自分で出来る簡単な事ですから・・・
次回をお楽しみに~