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株式投資入門中編 銘柄の選択

Online Open Lecture : 株式投資入門中編
投資銘柄の選択
 現在の株式市場は、高頻度取引HFTやアルゴリズム取引による自動取引が主体になっています。こうした市場で目まぐるしく相場が動くので、個人が短期売買で利益を得ようとしてもなかなか成功しません。むしろ目まぐるしく相場が動くことは市場に流動性があると、プラスに評価して、投資銘柄の選択で、自動取引とは争わず、中長期的な観点からの投資をすることが大事です。そうでないと1日相場を見て時間が過ぎることになります。チャート(相場表)でも長期のトレンドを重視した方がよいでしょう。またそもそも大事なことは高値つかみをしないことです。そのために大事なことは、相場の山のところで投資を始めないことです(この点を前編で強調しました)。また高い値段で株を取得したときは取得価格を下げる必要がありますが、そのテクニックはこの講義の後編で議論します。
 スクリーニングサイトで打ち込む検索条件の例示です。現実的な数値を数値を上げておきますが任意の数値で構いません。たとえば、利回りは2%以上 PERを16ないし17以下。PBRは1.2ないし1.5以下こうした手法はバリュー株(割安株)投資と言われるものです。検索結果が多すぎるときは、条件を厳しくします。たとえば利回り3%ないし4%以上以上、PERを13ないし12以下。PBRは0.8ないし0.9以下など。
 我々はどのような値動きを購入後期待しているかを詰めて考えます。購入後値上がりすることは理想ですが、一時値上がりしてもその後、値下がりが続いたら、やはり嬉しくはないですね。
 つまり配当利回りを確保して投資している場合でも、私たちは値下がりリスクを避けるのが基本(配当狙いでも資産額は減らしたくないものだ)。では値下がりを避けるにはどうすればいいか。割安株を買うことはすでに指摘しました。これから上がる株がgood。たとえば長期上昇局面にあって一時的に値下がりしたもの。相場変動の幅が小さいものも買いです。こうした判断をつけるには株価の推移を、半年、1年、3年といろいろな期間で表示して判断します。同時に業績の変化もチェックすることも重要です。
売上高、経常利益が伸びているか。チェックしたいのは、実績です。会社発表の業績予想に比べて進捗が遅れている企業は要注意です(例えば第一四半期で25%のところ11%しか進んでいない。これはおかしいので避けましょう。)。
 もう一つの基本問題は、優良株だが高値で取得したもの。これは業績がよくてもそもそも高値で取得していますので値下がりしやすい。これは放置せず、取得単価を下げることが大事です。
 投資して時間が経過すると、成長株(グロース株)投資をしたくなるものです。成長株、配当利回りはたとえば1%以下、PBRもたとえば2倍超え、PERも20倍超え、けれども株価は上昇を続けていると言った株です。ではなぜ、こうした株が存在するのか。先行投資の必要が高いというのが、配当利回りの低いことの正当化の理由になります。利益が後追いで急増することも、利回りが今低いことを正当化します。成長株が属するセクターの将来性の判断が重要です。

実践編 では実際の銘柄で分析試みましょう。
素材として「みんかぶ」株予報pro」MSNマネー」を使います。
みんかぶは15分delayで当日株価が表示されてます。株予報proは前日株価です。またPERの利益の数値について、みんかぶは直近の実績値を分母の1株当たり利益に使っています。株予報プロは会社発表の業績は予測値を使っています。実績値を使うか、予測値を使うかで、結論がしばしば違ってきます。ただし市場は予測値に反応しています。
 なお証券会社提供のサイトでは、株価はリアルタイム表示となり、業績は予測値を使っているはずです。なお、みんかぶの株価予想は全くあたりません。参加者と実際の投資家は違い、機関投資家の動きを反映しないからです。しかし、個人投資家の売り買いの心理を読み解く参考にはなるでしょう。





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