ローンによる資金の借り入れにより不動産投資を始めたいと希望する場合は、闇雲に審査に申し込むのではなく、各金融機関の金利の傾向や審査のとおりやすさなどを把握しておけば、時間の節約になります。
資金を借り入れつつ不動産投資を始めたいと希望する方へ向けて、各金融機関の金利や審査基準の傾向をご紹介しましょう。
都銀は金利が低いが審査が難しい、ノンバンクは審査が楽だが金利が高い
不動産投資の資金を貸し出す金融機関は、金融機関は、都市銀行、地方銀行、信用組合、信用金庫、ノンバンクです。
そして、各金融機関の不動産投資向けローンの金利の傾向や、審査のとおりやすさは以下のようであるといわれます。
都市銀行は、金利が1%から1.5%程度と低くありつつも審査が難しく、手持ちの資金が多い、いわゆる富裕層のみに融資をするなどといわれます。
また、都市銀行は借入可能額が年収の10倍から15倍程度などと低く、都市銀行からの借り入れだけでは物件を購入できず、他のローンを併用しつつ不動産投資を始めなければならないことも珍しくありません。
地方銀行や信用組合、信用金庫は、金利が1.5%から3.5%などと都市銀行より高くありつつも、比較的審査の基準が穏やかであるといわれます。
よって、初めて不動産投資を行う方や、手持ちの資金が少ない状態で不動産投資を始めたいと希望する場合は、地方銀行や信用組合、信用金庫資がターゲットとなります。
ただし、地方銀行、信用組合、信用金庫は、その周辺に居を構える方しか利用できないことがあるため注意が必要です。
ノンバンクとは、資金を貸し出すことなどに特化した金融機関であり、銀行のように預貯金はできない金融機関を指します。
ノンバンクは、最も審査にとおりやすいといわれ、多くのノンバンクは不動産投資向けのローンを商品化し、はじめて不動産投資を行う方も歓迎されますが、金利が3.5%から4.5%以上など特に高い傾向があり、物件の購入代金の全額を借り入れるのは得策ではありません。
以上が、都市銀行、地方銀行、信用組合、信用金庫、ノンバンクにおける、不動産投資向けの資金を貸し出す際の金利や審査の傾向です。
ご紹介したように、都銀は金利が低くありつつも審査が難しく、地銀や信組、信金は金利がやや高くありつつも審査が比較的穏やかという傾向があります。
とどのつまり審査が厳しいということは、手持ちの資金が多くなければローンが組みにくいことを意味し、審査が穏やかというのは、手持ちの資金が少なくともローンが組みやすいことを意味します。
よって、ローンで資金を借り入れつつ不動産投資を始めたいと希望する場合は、手持ちの資金に応じた金融機関に相談するのが鉄則であり、それが投資用物件を手早く購入する秘訣です。
一般には、1,000万円程度の手持ちの資金があれば都市銀行が、500万円程度であれば地方銀行や信用金庫、信用組合が、500万円以下であればノンバンクがターゲットになるなどといわれます。
不動産投資のための資金を融資する金融機関の傾向の詳細は、私が運営するサイト「誰でもわかる不動産売買」で公開するコンテンツ「不動産投資の資金を貸す各銀行の特徴」にて詳しくご紹介中です。
同コンテンツでは、各金融機関が審査の際に重視する5つの点などもご紹介しています。
不動産投資にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。