注文住宅を新築する際は軒の長さを決めなければなりませんが、軒が長ければ固定資産税は高くなるのでしょうか。
わかりやすく解説しましょう。
軒が長いと固定資産税は高くなる
軒の長さは固定資産税に影響を与え、長ければ屋根にかかる固定資産税が高くなります。
軒の長さが45cm程度であれば、屋根にかかる固定資産税は一般的な税額です。
軒の長さが90cmなどと長ければ、屋根にかかる固定資産税は一般的な税額の1.25倍程度まで高くなります。
軒が15cmなどと短ければ、屋根にかかる固定資産税は一般的な税額の0.9倍程度まで安くなります。
軒がなければ、屋根にかかる固定資産税は一般的な税額の0.85倍程度まで安くなります。
いずれも建物全体の固定資産税が高くなったり安くなったりするわけではなく、屋根にかかる固定資産税のみが1.25倍や0.85倍などになる ため留意してください。
軒の長さが固定資産税に影響を与えるのは、建物の固定資産税は「再建築価格」などと呼ばれる額を基に計算し、再建築価格が高いほど税額が高くなることが理由です。
再建築価格とは、その建物と同一の建物を同一の場所に、遡ること3年以内などに新築する際に必要となる資材費と労務費、設計費、建築会社に支払う利益の合計を指します。
難解ですが、再建築価格は純粋な混じり気のない建築費であるとお考えください。
軒が長い建物を建てるためには、より多くの資材が必要となり、再建築費(純粋な混じり気のない建築費)が高くなります。
再建築費が高い建物は、先述のとおり固定資産税が高くなります。
したがって、軒が長い建物は固定資産税が高くなります。
ちなみに、私が運営するサイト「固定資産税をパパっと解説」では、固定資産税が高くなる屋根の特徴を解説するコンテンツを公開中です。
同コンテンツでは、固定資産税が高くなる屋根材のランキングと、各屋根材の固定資産税の目安もご紹介しています。
注文住宅の新築を予定し、屋根の固定資産税に関することをお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。
なお、軒が長ければ固定資産税は高くなりますが、都市計画税も高くなるため留意してください。
都市計画税とは、主に市街地に位置する建物や土地の所有者に課される税金であり、市街地に建物を所有すると、多くの場合は固定資産税と都市計画税の両方が課されます。
それではまた次回の更新でお会いしましょう。不動産のあいうえおでした。