流行りのリノベーション済みの中古マンションなどを購入すると、消費税がかかります。
ただし、消費税がかかるのは一戸部分のみであり、土地の持分にはかかりません。
とはいうものの、一戸部分と土地の持分の価格を区分しつつ売りに出されている中古マンションは稀であり、消費税を計算する方法に戸惑います。
そこで、今回の「不動産のあいうえお」は、消費税がかかる中古マンションの消費税額を計算する方法をご紹介しましょう。
一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額の割合を販売価格に按分する
中古マンションの消費税は、一戸部分のみに掛かるため、まずは合理的な方法を用いて、その中古マンションの販売価格に占める一戸部分の価格を計算する必要があります。
合理的な方法といえば、固定資産税評価額を用いる方法です。
固定資産税評価額とは、市町村によって評価されたその不動産の適正な時価であり、公的な価格のため、固定資産税評価額を用いれば合理的に一戸部分の価格を計算できます。
よって、中古マンションの一戸部分の価格は、一戸部分の固定資産税評価額と土地の持分の固定資産税評価額の割合を調べ、その割合を販売価格に按分することにより判明します。
中古マンションの消費税を計算する方法を6つのステップで簡単にご紹介すると以下のとおりです。
その中古マンションの一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額を調べます。
一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額を合計します。
「一戸部分の固定資産税評価額÷一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額の合計×100」と計算し、一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額の合計に占める、一戸部分の固定資産税評価額の割合を計算します。
一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額の合計から、一戸部分の固定資産税評価額の割合を差し引き、土地の持分の割合を計算します。たとえば、一戸部分の固定資産税評価額の割合が40%であれば、残りの60%が土地の持分の割合です。
一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額の割合を、中古マンションの販売価格に按分し、一戸部分の価格を計算します。たとえば、販売価格が1,000万円、一戸部分の固定資産税評価額が40%、土地の持分の固定資産税評価額が60%であれば、一戸部分の価格は400万円、土地の持分の価格は600万円です。
一戸部分の価格に10%の消費税率を掛け算した額が、その中古マンションの消費税です。
以上が、中古マンションの消費税を計算する流れです。
中古マンションの消費税を計算する方法は、私が運営するサイト「誰でもわかる不動産売買」で公開するコンテンツ「中古マンションの消費税を計算する方法」にて詳しくご説明中です。
同コンテンツでは、調べるのが難しい中古マンションの土地の持分の固定資産税評価額の調べ方や、令和3年11月30日までに売買契約を結んだ消費税がかかる中古マンションの購入者を対象とする補助金などもご紹介しています。
中古マンションの消費税を計算する方法にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。