斯く語りき

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誰も責められないでしょう。不運だったとしか言いようがないです

2019-05-21 23:45:00 | 社会部

筋ジスの生徒が死亡 通報まで16分「教員の力量不足」

学校としても最大限の対応をしてきた中での不慮の事故だったと思います。記事の中では10年間は問題なく過ごせたとありますが、そもそもが難病であることを思えば、いつどうなるか判らない日々を10年間続けてきたことだけでも相当大変だった筈です。

親御さんとしても我が子には最大限の治療を施してあげたいという気持ちでいたでしょうが、難病ともなれば毎月の治療費だけでも相当なものになっていたでしょうし、そんな中で更に学校に通わせることが加味されれば更に経済的負担は大きくなります。本心としては医療とセットになった、常に付き添って病状をチェックできる環境下で勉強をさせたかった筈です。然し乍ら、自分たちの稼ぎと公的補助を併せても限界があるだけに支援学校に通わせる手段を選択したと思います。

おそらく学校との間には難病であるが故の過失の責任の問題が書面に明記されていたと思います。先生も人間であり、また県立高校でもあるので四六時中に亘って付き添うことができない。そこで何かしらのアクシデントが起きた際は最大限の努力はするが確実なものは保証できないという文言があったと思いますから、今回の件を教員の実力不足で片付けるのは少し厳しすぎる気もします。

健常者でさえ認知症になれば介護は大変です。難病と一緒で想定ができないものだからです。この年齢になればこうなる、この年齢になればああなるという段階があれば対処もできますが、想定ができないから介護する側の負担が大きくなるのです。そんな中で公的の施設に入れた場合、やはり過失の責任の問題は最大限の努力に制限されます。私の母は認知症ではありませんが、昨年5ヶ月程リハビリ施設に入った際には其の様に言われています。

今回の件を不慮の事故という言葉で片付けるのは気持ち的には迷うのですが、だからといって誰かを責めることもできないです