新学期になってから、まったくこちらのブログを更新できていなかった。
忙しかったから、と自分自身でも考えていたのだけれど、実はそうではないのかもしれない、と今日久しぶりに映画館で映画を見て思った。
心を揺さぶるような物語がなければ、あるいは自分自身の感性を刺激するような出来事が不足していれば、「記事を書きたい」という気持ちも沸いてい来ないのだなと改めて痛感した。
「~ねばならない」では、創造的な気持ちは何も生れてこない。
さて、映画The Fatherは2020年にオスカー二部門を制している映画だが、ここ最近とんと映画に疎くなっていた私は、まったく知らなかった。
しかし、その名声に違わぬ素晴らしい作品だった。
スリラーではないが、すべてのシーンが最後の結末のシーンへとつながっていく様は圧巻。
老いて、認知の病を患っている主人公の「見える」世界を追体験していく構成は、見る者の「混乱」と「困惑」を引き起こすが、それこそがまさに主人公が生きる世界、「他者」の世界でもある。
最後の主人公(アンソニー・ホプキンス)のセリフは、本当に涙なくしては見られない。
映画に慣れていない人にとっては、前半から中盤までは物語を掴み切れず混乱するかもしれない。
でも必ずその物語の奥にあるものに心を動かされるはずである。
ぜひ!
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