学校が急に休みになったり、緊急で連絡事項があるとき、昔は連絡網というのがあって電話がかかってきたりしました。少し前から個人情報保護とか、インターネットが普及してきてからは一斉メールやHPでお知らせが来るようになりました。
先日の大雪の際にもメールで学校の臨時休校の連絡が来ています。
一方、会社の方はと言えば、相変わらずので電話連絡でして。緊急連絡の掲示板もありますが、いちいち見るのは面倒でして。
こういう災害時には、如何に早く、正しく、判りやすく、こまめに情報を発信するか。情報発信側には多大な責任と義務があると考えます。そのリーダーシップの発揮次第では、受け手側は混乱の中、よりストレスを感じてしまいます。
リーダー自身の言動、メッセージ発信には嫌でも注目が集まります。
先日の大雪の際、どこかの首相が高級天ぷらを食べていた、どこかの県知事がビンゴゲームに参加していたとか。はたまた、どこかの県知事は市からの自衛隊出動要請を断ったとか。
でも、日本はまだ優しい国です。米国のある市長は5cmの積雪で街の機能が麻痺したり、素早く帰宅指示を出さなかったことなどを責められ、大学総長は雪の日に通常授業としたことで、学生からのヘイト運動は発生する事態になったそうです。
そんな中、米国のある学校からの休校を知らせる動画が話題になりました。
YouTube: Durham Academy Weather Announcement
この学校はノースカロライナ州にある幼稚園から12年生まで約1.000人の生徒が通う私立学校ダーラム・アカデミー。
悪天候により、2月13日の休校を知らせるために校長と副校長が作ったそうです。
真面目な顔でカメラの前に座っている校長と後ろに立つ副校長。
音楽(米国で1989年にヒットしたヴァニラ・アイスの「Ice Ice Baby」)が流れてくると、校長はスキーのゴーグル、副校長は米国オリンピック代表のカーディガンを着用。そして、リズムに乗ってラップで歌い始めます。
この歌詞がネット上にありました。悪ふざけやジョークではなく、具体的かつ真面目にアドバイスしているとのことです。
♪♪♪
よく聞きなさい。道路が凍結し、風も強まる。
電気が止まるかって? それは分からない。
温かくして過ごしなさい。
状況がひどくなる前に雑貨屋に行って電池を買っておいで。
道路も滑りやすくなるから気をつけて。
こんな日は家にいて温かい紅茶でも飲むことだ。
心配するな子どもたちよ。学びは何も失われはしない。
EvernoteもMoodleもVeracrossもある。
もし問題があればGreg Fishel先生に相談すればいい。
氷が解けるのを待っている間、本を読もう。
氷だ氷だ、休校だ。
氷だ氷だ、休校だ。
♪♪♪
ちなみにEvernoteは写真やテキストを大人数で共有できるウェブサービス、Moodleはオンライン教育システム、Veracrossは先生が保護者や生徒と連絡するためのソフトウェア。
さすが、IT先進国の米国です。休校でもITを駆使してバックアップする仕組みが整っています。
この動画というか休校連絡が話題になっているのは発信側のメッセージ性を強く意識しており、音楽という若年層のコミュニケーション手段を取り入れて、(意外と)イケてるレベルで伝えていることだそうです。
メッセージはただ単に発信すればいいものじゃありません。
発信者となるトップの顔・言動が判るものでなければ本当には伝わらないのです。