長谷部誠選手。まるで宮本恒靖さんを見ているようなキャプテンです。
でも、比べる必要はないでしょうね。長谷部選手は長谷部選手。宮本さんは宮本さんですから。
2011年アジアカップの対韓国戦。この試合の主審は細かい手や腕のファールを厳しく取る人でした。
案の定、1つ1つの主審の笛の音に選手も審判も過剰に反応して、クレームをつけている姿がありました。
そんな中、長谷部選手がファウルの判定の後に主審とコミュニケーションをとろうとする姿がありました。
「お互いに少し冷静になりましょう」
という感じで長谷部選手は主審とコミュニケーションをとっています。
シリア戦でGKの川島選手がレッドカードを出された直後にも長谷部選手のこのような姿がありました。
その時の長谷部選手は
「全員で言うと主審も興奮してしまうので、1人で言うべきだと思った。ああいうところでは冷静に言った。それがつながったかどうかわからないけど、そのあと僕らにもPKを与えてくれたし、ああいう風に対応することは大事だと思う」
と言っていました。
2010年南アフリカWカップでのブラジル対ポルトガル戦。この試合は前半だけでブラジル3枚、ポルトガル4枚のイエローカードが出ています。
この試合の後半の開始前にブラジルのキャプテンC・ロナウド選手は主審とコミュニケーションをとっています。
「前半は少し興奮していた選手もいた。だから、後半はキャプテンである僕がチームをコントロールすると約束する。ハーフタイムにもそのことを皆にも話をした」
と直接説明しています。
後半になると、その言葉どおり主審にクレームをつけようとする選手が出てくると、ブラジル、ポルトガルに関わらず、C・ロナウドがすぐに間に入って来ました。
キャプテンとしての行動。
この長谷部選手やC・ロナウド選手の選手をまとめるチームの統率力と言動が一致した責任力。
「キャプテンの条件」
それは
「強いチームには自然にキャプテンシーが発揮できる選手が生まれてくる。逆に言えばクレバーでキャプテンシーのある選手がいるチームが強くなる」
ということでしょうか。