お父さんのためのルール教室 その2

昔、中日の宇野(現バッティングコーチ)がショートフライをヘディングしたという珍プレーがありました。ボールは転々と左中間深くに転がっていきました。

もし、この打球を地面に落ちる前に自分または他の野手がグラブ(ミット)または手で捕球することが出来ていればアウトになります。
これは打球、送球、投球が地面かあるいは野手以外のものにまだ触れていない状態のボールを手またはグラブでしっかり受け止め、かつそれを確実につかむことをキャッチ(捕球)といい、帽子やプロテクター等他の部分で受け止めた場合は正規の捕球とはならないというルールから来ています。

昔、MLBで送球がユニフォームの中に入ってしまったという珍プレーもあったりしました。

ですから、グラブ(ミット)または手以外のもので捕球した場合は正規の捕球とは見なされませんので、ボールインプレーのままプレー続行になってしまいます。

ただし、ファウルチップについてはちょっと違います。
ファールチップとは「バッターの打ったボールが鋭くバットから直接キャッチャーの手に飛んで、正規に捕球されたもの」と定義されています。
つまり、ボールが最初にキャッチャーのプロテクターや体に触れた後で地面に落ちる前に手やミットでつかんだとしても正規の捕球とは認められませんから、判定はファールボールとなります。
逆に最初に手やミットに当たってからプロテクターや体に当たったボールを直接手やミットで捕球すればファールチップとなり、インプレートになるのです。

でも、主審の位置から最初にどこに当たったのか。抱え込むようにファールチップを捕球されたら判りにくいものです。

ファールチップの判定は案外盲点ですし、面倒です。これは野球規則2.34に明記されていますので、怪しいプレーには抗議は出来ますが、そこは学童・中学でしたらキャッチャーのグッドプレーとして褒めてあげましょうか。