富山県内の高校野球で、今春から50代の新任監督が指揮を執っています。
甲子園初出場を目指す高朋高硬式野球部の監督に、富山第一高出身の中島千尋監督が今年の春に新しく就任しました。昨年の夏に、高朋高から要請を受けて快諾しました。
中島監督は金沢星稜大を経て社会人軟式の強豪・武内プレス工業(富山市)でプレー。監督となった後、2000年とやま国体と2002年高知国体で準優勝しています。その後、石川・日本航空石川高、富山国際大、長野・東京都市大塩尻高でコーチを務めてきました。
高朋高硬式野球部は、中島監督が富山第一高時代の同級生の森崎直樹さんが2017年8月まで監督を務めており、森崎さんが率いる高朋高と3年ほど前には練習試合をしていました。同じ指導者として、通常の友人以上のつながりがあったそうです。
高朋高硬式野球部は2017年夏に県大会準優勝。しかし、その1ヶ月後の2017年8月に森崎さんは急逝してしまいました。
そして、約1年後の昨夏に監督の打診を受け、今年1月から練習に加わってきました。
中島監督は、テーマに「全力疾走」「全力発声」「全力カバーリング」を掲げています。就任後の練習試合ではフォアボールやエラーなどミスも多く、「チームに甘い部分が山積している。まだ、勝ち負け以前の問題」とのことでした。また、基礎体力を付けるためにトレーニング量を増やし、通常のバッティング練習のほか、素振り1000回もノルマにしたりしています。
「練習はきつくなったが、選手は一所懸命、取り組んでくれる」「甲子園を目指し、子どもと一緒に自分も頑張りたい」と、長年の手腕を生かし、亡き友の教え子らを育て上げるとのことです。
私は2年半という短い期間ではありましたが、その熱心な指導と、大きな声がグラウンドに響いていた日は、昨日のことのように思えます。
今年の春季大会は二回戦で未来富山高に敗退。夏は、一・二回戦を勝ち上がったものの、三回戦でまたもや未来富山高に敗退。現在行われている秋季大会は二回戦で桜井高に敗退と苦戦していますが、きっと、チームを強くしていってくれると思います。。
情熱的なベテラン指揮官であり、オールドルーキーとしての中島監督。
甲子園でその姿を見る日を楽しみにしています。