1889年に創業し、豊橋市に拠点を置く老舗のお弁当屋さん「壺屋弁当部」の「稲荷寿司」弁当です。近くの名古屋系スーパーの「名古屋フェア」で購入しました。先週末の土曜日のお昼ご飯は、この稲荷寿司弁当です。
なお、「壺屋弁当部」の「稲荷寿司」日本一美味いと評価されることもあるそうです(それは知りませんでした)。
ほとんどの方はご存知でしょうし、食べたこともあると思う稲荷寿司。袋状に開いた油揚げを甘くあるいは甘辛く煮付けて、酢飯をそのまま、あるいはニンジンやシイタケなどの具材を煮込んで混ぜた酢飯を詰めたお寿司の一種です。
全日本いなり寿司協会(これは知りませんでした)の説明によりますと、稲荷寿司の歴史は古く、江戸時代末期に書かれた「守貞謾稿」に登場しています。当時から安く、美味しく、庶民に愛される味で、手軽な食べ物として人気だったそうです。
そもそも、稲荷寿司と呼ばれるようになったのは諸説あるようですが、稲荷神社の主神は「宇迦之御魂神(うかのみたま)」という五穀豊穣の神様で、別名を「御饌津神(みけつのかみ)」と言い、そこにキツネの古い呼び方である「けつ」が重なり「三狐神」と解されるようになり、そこから宇迦之御魂の使いはキツネとされ、稲荷とキツネの関係が生まれたと言われています。
また、キツネは穀物を食べるネズミを食することや、尾の形や色が実った稲穂に似ているところから、平安時代から動物を神の使いとする信仰の対象であり、そこに稲荷信仰と合わさって、江戸時代になって稲荷神が商売繁盛の神して信仰されるようになりました。
そのキツネの好物がネズミの油揚げとされ、そこから豆腐の油揚げが稲荷神に供えられるようになり、豆腐の油揚げがキツネの好物になったとされ、その豆腐の油揚げを使う寿司なので、稲荷寿司と呼ばれるようになったという説もあります。
さて、愛知県豊川市にある豊川稲荷(神社ではなく、お寺なのです)は、稲荷寿司の発祥地とされており(これも諸説あります)、豊川の隣町であり、江戸時代には東海道の吉田宿が置かれた現在の愛知県豊橋市で1888年に開業したのが豊橋駅で、この稲荷寿司駅弁は開業直後から販売されているということになります。
鳥居と社殿とキツネが描かれた掛紙に包まれた折箱に収まのは、キツネの尾のような、しっかりと飴色で丸く整った形状のおいなりさんが7個。油揚げはやや甘く、たっぷり味が染みこんでいます。反して中身の酢飯は案外あっさりとしており、全体的なバランスは、個人的にはちょうどいい感じです。
昔は、駅弁として稲荷寿司を作らない駅弁屋はほとんどなかったようですが、現在では主要駅の一部くらいでしか売られていないようです。
時代遅れとも呼べそうな稲荷寿司ですが、日本各地には、「きつね寿司」「こんこん寿司」などとも呼ばれ、いろいろな種類のものがあり、回転寿司やテイクアウトの寿司屋さん、総菜店やスーパー、コンビニエンスストアでも定番商品でもあります。
昔、遠足や運動会のお弁当に入っていたこともあったと思いますし、各家庭でも味付けは違うと思います。たまには、こういう素朴なものもいいですよね。
ごちそうさまでした。
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