「責任」とは
1 立場上当然負わなければならない任務や義務。「引率者としての責任がある」「責任を果たす」
2 自分のした事の結果について責めを負うこと。特に、失敗や損失による責めを負うこと。「事故の責任をとる」「責任転嫁」
3 法律上の不利益または制裁を負わされること。特に、違法な行為をした者が法律上の制裁を受ける負担。主要なものに民事責任と刑事責任とがある
人間誰しも社会生活を送る中での言動には責任があります。自分が関わる事には常について回るものです。でも、何事もないのが一番いいですよね。
世の中を見渡すと、大企業や著名人の不祥事が相変わらず多く、今年は特に目につくような気がします。予定では今日(21日)に政治資金支出などを巡る公私混同問題を受けてどこかの都知事が「責任を取って」辞職することになっていますが、最近はこの「責任を取る」ということが、曖昧なものになっているような気がします。辞職だ減俸だと目に見える形で罰を受けさえすれば責任を取ったことになる、という風潮があるような感じなのです。
大体からして、「辞職します」と表明したとたん、今まで追及していた都議会は追及を止めてしまい、疑惑は疑惑で残したままになってしまいました。これでは、都議会が騒いだ目的が「政治資金の使われた方を明確にして、不正を正す」ことではなく、「都知事を交代させる」ということになってしまうのですよね。
Q 辞職願を出した15日に退職しないのは?
A 副知事の任命がある21日の前に辞めるのは問題があると判断したとみられる。残務整理の期間も考慮したのだろう。20日に予定されていた集中審議は辞職を受け中止。
Q 退職金は支払われるのか?
A 退職日の給与月額と在任期間で計算され、規定上は約2200万円。
Q 美術品の扱いは?
A 知事を辞職しても舛添氏の政治団体がなくならない。政治資金で購入した美術品は、政治団体が引き続き保管するとみられる。
Q リオオリンピックには誰が行くのか?
A 知事選の投開票日は7月31日か8月7日。新知事は同5日の開会式出席は難しそうだが、同21日の閉会式で、オリンピック旗をリオ市長から引き継ぐ「ハンドオーバーセレモニー」には参加出来そう。
Q 市民団体が舛添氏を東京地検に告発しているが?
A 家族と宿泊したホテル代を「会議費用」名目で政治資金収支報告書に計上したのは政治資金規正法違反に当たる、というのが告発理由。検察幹部は「政治活動の範囲は幅広く、何が該当するかについて同法が定義しているわけではない」として、刑事責任の追及は難しいとの姿勢を示している。
どうやら、結局事実はうやむやのままで、大切な税金の使い道は判らず終いです。
元々は「やりがいのある大きな仕事をする」と都知事になったはず。でも、それも上手く行かず、やりたいことだけやって、問題が発覚して、ああだこうだと言い逃れや言い訳ばかりをして、最終的には「辞めればいいんでしょ、辞めればね」(たぶん、実際こんな風には言っていないと思いますが)と開き直っちゃいました。身勝手なことがとおって、幸せですよね。
問題を起こしたけど、責任は取りたくない。追い詰められたら、とりあえず目に見える形で減俸、さらに追い詰められると辞職してお終い。また、都議会も責任を取らせるということは辞職させるとか、給料を減らすとか、必ずしも具体的な形を取らせることだけではないと思います。
普通、私たち一般人が問題を起こしたり、失敗したりすると、「恥ずかしい」「悔しい」「みじめだ」という後悔の気持ちになります。しかし、まずは問題の解決、失敗の取返しが第一ですよね。そこで、再び充分に「懲りて」二度と同じことをしないと思います。
今回、どこかの都知事が取るべき責任は最終的に辞職することかも知れませんが、まずは、問題を明確にすることなのです。今回、こんなことで責任を取ったと言えるんでしょうか? 本当に懲りているかどうかは、本人以外には判りませんし、それこそちゃんと責任を取れているのかどうか曖昧だと思います。