「国内総生産(Gross Domestic Product = GDP)」という言葉をよく耳にします。その昔、学校で習ったはずなのですが、その意味については、「まったく記憶にございません」状態です。
国内総生産とは、国内で一定期間の間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額のことです。つまり、日本が儲けたお金になります。その、日本の国内総生産の大半を占めているのが、日本で生活する人が日常的に行う「消費」と、国内にある企業が行う「投資」の合計金額である「民需」です。そして、政府が使ったお金の「政府支出」と輸出額から輸入額を差し引いた「貿易収入」 を足した合計金額が国内総生産となります。
さらに、国内総生産には、「名目」と「実質」の2種類があり、「名目」は、そのままの金額で算出したもので、「実質」は、対象となる期間を同じ時期の貨幣価値に変換したものになります。国内総生産を他国と比較する場合は、名目、過去と比べてどのくらい成長しているかを正確に知りたい場合は実質を見ることになります。
国内総生産を見ることによって、日本の立ち位置や経済状況をについて、国際的にどのような状況になっているかを知ることができます。
現在、国内総生産は2010年に中華人民共和国に抜かれて、世界第3位です。ちなみに1位は米国です。
内閣府が発表した2021年1月~3月までのGDPは、物価の変動を除いた「実質」で前の期より1.3%のマイナスとなりました。年率に換算すると5.1%のマイナスで、3期ぶりのマイナス成長となりました。これは、1月に新型コロナの感染拡大に伴う2度目の緊急事態宣言が出されたことで、外食を含むサービス消費を中心に個人消費が落ち込んだことなどが影響していると分析されています。
また、2020年度の成長率は4.6%のマイナスとなり、リーマンショックが起きた2008年度を超えて、戦後最悪レベルの落ち込みとなりました。
さて、外国人入居者・投資家・不動産向け英語メディア「REAL ESTATE JAPAN」によりますと、2016年時点での日本全体で約4兆7910億ドルとなっており、内閣府で定義している7つの地域ブロックと、47都道府県別に分析している記事があります。
■ブロック別
関東:約2兆967億ドル
中部:約7916億ドル
近畿:約7863億ドル
北海道・東北:約5798億ドル
九州・沖縄:約4691億ドル
中国:約2906億ドル
四国:約1343億ドル
関東(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京県・神奈川県・山梨県・長野県)だけで日本の約半分を占めています。これで、ゴジラ上陸対策として関東地方に対して手厚く防衛計画が立てられている理由がよくわかります。
これだけですとあまりピンとこないのですが、世界と比べてみますと、日本の経済規模の大きさがよくわかります。
インド共和国:約2兆7187億ドル
関東:約2兆967億ドル
イタリア共和国:約2兆839億ドル
また、中部はサウジアラビア王国(約7865億ドル)を上回り、近畿はトルコ共和国(約7714億ドル)より上になり、北海道・東北はスウェーデン王国(約5561億ドル)を超えています。
■都道府県別(上位5)
東京都:約9764億ドル
愛知県:約3683億ドル
大阪府:約3644億ドル
神奈川県:約3235億ドル
埼玉県:約2121億ドル
東京都の約9764億ドルは、日本の国内総生産の約19%を占めています。2番目は、トヨタの主要な国際自動車製造ハブおよび本社である愛知県、大阪府が3番目にランクされています。一方で、都道府県間には大きな差があり、2016年には35都道府県が東京の10%以下という結果も出ています。いかに一極集中しているかもよくわかります。
同じように世界と比べてみますと、より大きさがわかってきます。
スペイン王国:約1兆419億ドル
東京都:約9763億ドル
オランダ:約9137億ドル
愛知県は南アフリカ共和国(約3683億ドル)と同じであり、大阪府が続き、次にシンガポール共和国(約3642億ドル)となっています。シンガポールは国際通貨基金(International Monetary Fund = IMF)加盟国順で31位ですので、こここでもその経済規模の大きさがわかります。
なお、47都道府県で一番少ないのが、鳥取県が174億ドルなのですが、ジャマイカ(約157億ドル)、アルバニア共和国(約151億ドル)などよりも高く、ラオス人民民主共和国とほぼ同じです。
ラオス人民民主共和国:約180億ドル
鳥取県:約174億ドル
ジャマイカ:約157億ドル
データの調査結果の時期が違うため、一概に比較して云々ということはいえないと思いますが、つくづく日本は豊ということがわかります。私は心の豊かさも欲しいですが。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。