「やさしさに包まれたなら」は、1974年4月20日にリリースされた荒井由実さん(現;松任谷由実)さんの3枚目のシングル楽曲です。作詞と作曲は荒井由実さん、編曲は松任谷正隆さんです。デビューから約3年のときの楽曲です。
制作のきっかけは不二家のCMの依頼で書いた楽曲で、シングルとアルバムで編曲が異なっているようです(「聞き」比べたことはありませんが)。
♪小さい頃は神さまがいて
不思議に夢をかなえてくれた
やさしい気持で目覚めた朝は
おとなになっても 奇蹟はおこるよ
誰しもが子どもころ、夢が叶えば心から感動したこともあったと思います。しかし、多くの大人は、子どものころに不思議と夢をかなえてくれた神さまは姿を消してしま、子どものころの夢を現実社会のなかで心の奥にしまい忘れているでしょう。
そして、自分のやりたいこと、幸せ、自分の将来、周囲との関係・・・、何が何だか自分を見失ってしまう、というよりも、自分の夢がわからなくなってしまっている毎日かもしれません。
でも、大切なのは自分の夢を探し求めることではないと思います(井上陽水さんの「夢の中へ」とは逆)。もともと自分のなかにあった夢を「想い出す」だけでいいと思います。
そんな子どものころに叶った夢で感動した奇蹟を、大人になっても実感できるんだということを歌った楽曲ですね。
ちなみに、シングルのカップリングは「魔法の鏡」が収録されています。
50年近くも前のこの楽曲はリリース当時もヒットしましたが、現在も広く知られています。アニメ映画「魔女の宅急便」のエンディングテーマとして起用され、「ルージュの伝言」も使われており、この2曲は映画と共に再びヒットしました。
「魔女の宅急便」制作当時、松任谷由実さんのコンサートに感銘を受けたプロデューサーの鈴木敏夫さんが依頼したのが発端とのことです。
当初は松任谷由実さんに新曲を求めていたそうですが、楽曲のイメージが沸かず、予定の期日を過ぎても制作ができない状態だったため、鈴木敏夫さんは松任谷由実のナンバーから、「魔女の宅急便」のイメージに合いそうなものを選んだ結果「ルージュの伝言」と「やさしさに包まれたなら」に決定したそうです。
(「魔女の宅急便」のラストで流れるイントロは和みます)
この楽曲が時代を超え、今でも受け入れられているという事実は、みんなが心の底で、いつまでも子どものころの夢を追い求めていることを、言葉には出さないものの、ひっそりとそのことを感じ取っているのかもしれません。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。